誰でも好きな映画のジャンルがあると思うんですね。
私はアクション系、サスペンス系が好きです。
だけど、たまに「善きサムからの贈り物」のような、すっきりとした清涼感が残る映画を観ると、単純なので、いい行いをしなくちゃな!と思ったり、人のために行動することも大事だな!と思ったりします。
大体、自分第一だったり、自分の好き嫌いで行動していませんか?
私は概ね、そんな基準で生きているので、清涼感が残る映画を観ることも大きな意味があるかも・・と感じた実に気持ちのいい作品でした。
それでは、Netflixオリジナルのおすすめ映画「善きサムからの贈り物」ご紹介いたしますね。あらすじや感想にはネタバレが含まれていますことをご了承ください。
Contents
作品の概略
NYでお金が必要な人たちに匿名で大金を届ける人物が現れる。1人の記者がその真意に疑問を抱き、彼の正体と動機を探り始めるが、彼女にも思わぬ幸運が訪れる。
キャスト
ケイト・ブラッドリー
ティヤ・シルカー
国会議員の父を持つ、突撃リポーター。物怖じしないレポートは評価されているものの、人気リポーターの影に隠れ、悔しい思いもしているので、結果を出したいと常々思っている。
『ウォーキングwithダイナソー』『恋するインターン』、ドラマ『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班 シーズン8』などに出演しているアメリカの女優
エリック・ヘイズ
チャド・コネル
ケイトが火事をリポートしていた時、現場にいた消防隊員。消防隊員に相応しい、真っすぐで正義感の強い性格。兄を事故で亡くしていて、その傷が癒えていない。
消防隊員に相応しいバキバキな筋肉をしています。『ホワイトハウス・ダウン』ドラマ『スーツ』などに出演し。子役の頃から活躍しているカナダ出身の俳優
ジャック・ハンセン
マルコ・グラッツィーニ
ケイトが父から紹介されたやり手実業家。イケメンで爽やかだけど、父親を利用して何かを企んでいるのではないか?とケイトは疑っている。
カナダ出身の俳優で、主にドラマで活躍。
あらすじ
その1 $10万
ある日、クリスティーナという女性の家の玄関前に、「8」と書かれた10万ドルが入った袋が置かれていて、ケイトはインタビューに出かけます。
誰が置いたのかは、クリスティーナに心当たりはないものの、家賃が払えず追い出されてきたばかりだったから、とても助かる、奇跡は起こるのね、と感激しきり。
次に10万ドルを受け取ったのは、ガンの専門医。インタビューを放送することは断られたものの、話しを聞くことだけはできたケイト。
クリスティーナは、お金に困っていたけど、医師であるジェシーは、裕福な生活をしていたので、10万ドルは必ずしも貧困層に贈られたものではないらしいと推測するが、共通点は見つかりません。
その後、また異なる人物2人から10万ドルを受け取ったと連絡があったものの、やはり共通点は見つからないまま。
その2 拡散されるサムの善行
ケイトのリポートによって、サムの善行が世の中に知れ渡り、話題になっていく中、「僕がサムだ」と名乗り出てきた男がいました。
ところが、サムしか知らない質問を投げかけてみると、しどろもどろ。偽物だということがすぐにわかってしまいます。
サムの目的は?
ケイトは、見返りを求めず良い行いをする人はいない、と思っているけど、どうしてもサムの目的がわからず、サムという人物にも見当がつかない始末。
その3 サムの手掛かり
デスクでは、サムの手掛かりになりそうなことを手分けして調査し、パトリック・ヘイズという人物が浮かび上がります。
住所を調べて訪ねてみると、ケイトが火事現場で出会ったエリック・ヘイズが出てきます。パトリックは、エリックの兄ですでに亡くなっているとのこと。
調査は振り出しに。
その4 エリックとジャック
ケイトは、議員をしている父親から実業家のジャックを紹介されます。お察しの通り、ここはわかりやすく、エリックもジャックもケイト狙い。
さて、どっちがケイトを射止めるのか?!
エリックもジャックもお互いがライバルであることを自覚しているので、そのあたりの駆け引きもありますが、そこは非常に単純。
やっぱりこの映画の見どころは、サムが誰か?そしてサムの目的は何なのか?というところ。
その5 サムの善行再開
4件で終了したか?と思われたサムの善行が再開し、母親が病気の女の子がTVで「サム!私のお母さんは病気です。私のところにも来てください」と呼びかけたことで、その少女のところにも10万ドルが置かれます。
結果的に8件、サムの善行が行われたところで、サムの正体が明らかになります。
ところが!ケイトは、なんとなく釈然としない様子。最初に10万ドルを受け取ったクリスティーナのところへサムを連れて行って引き合わせた際、もしかしたら間違っていたかも?とケイトは感じます。
そう、そこには隠されていたからくりがありました。さてケイトはどうしたでしょう?
感想
見終わった後に、「あー気持ちよかった!」と感じる映画ってありますよね。まさにこの映画がそれ。
サムが誰で、目的が何だったか?そこまで書いてしまうと観る楽しみがなくなってしまうと思うので、そこは秘密にしておきますね。
最初に10万ドルを受け取ったクリスティーヌは、困っている貧しい人に車椅子を寄付し、ガンの専門医であるジェシーは、全額を研究室に寄付し、3番目だったかな?に受け取った男性は、必要な分だけ自分に残し、後はフードバンクに寄付してしまいます。
みんな、必要以上に自分のためには使わないんですね。善行スパイラルが巻き起こるわけです。ここも、実に気持ちいい。
寄付とかボランティアって、日本では災害の時には輪が広がっていくけど、日常生活に根付いてはいませんよね。
自分は何もしていないのに、人の善行を観て、そしてまるで自分がいいことをしたかのような気分になり、心に天使がすこぉーしだけ生まれたような気持になっちゃうんですね。単純です。
サムが10万ドルを入れていた袋に書いてあった「8」にも意味があり、贈った人との関係も最後に明らかになります。
その理由は、全然特別なことではなく、感謝の気持ちが込められていて、ここも清涼感たっぷりです。
ケイトが考えているように、善行には見返りを期待する気持ちがあって当たり前だと私も思っています。それ自体は、特別悪いことだとは思っていないし、見返りを期待していたとしても、何もしないよりはずっといいし。
神様を信じてはいないけど、人を傷つけるような行いをしていると「バチあたったなぁ」って思うことがあるし、反対に、見返りを求めずに役に立つことができた場合は、どこかで必ずご褒美がもらえるとも感じています。
ただ、そのご褒美を自分で「ご褒美」として感じられるかどうかは、その人の心持ち次第かな。どうですか?
ちょっとひねくれたかも、ちょっと闇かも、ちょっと凹んだかも、みたいなときに観るといい映画かもしれません。