Netflix配信のオリジナルスペインドラマ「アルタ・マール: 公海の殺人」が面白い!
原題はスペイン語「Alta mar」、英語で「High Seas」。「公海」という意味で、邦題は「アルタ・マール: 公海の殺人」になっています。
スペインからブラジルに向かう豪華客船に乗り込んだ人々の間で繰り広げられる人間模様と事件。ちょっとシャーロック・ホームズを思わせるような世界観でしたね。
誰もがいわくつき、と匂わせている人物描写と物語の進行に引き込まれると同時に、第2次世界大戦後の1940年代、セレブな姉妹のレトロなファッションも見どころです。
登場人物が多いので、まずは豪華客船に乗り込み、事件と関係のありそうなキャストとあらすじをご紹介しようと思います。
ミステリードラマなので、確信に触れずにあらすじを書いてみようと思いますが、若干ネタバレは含みますことをご了承くださいね。

作品の概略
1940年代、スペインからブラジルへ向かう豪華客船で次々と発生する不可解な死。うそと秘密が渦巻く船内で、2人の姉妹は忌まわしき家族の真実を知ってしまう。
キャスト
豪華客船「バルバラ・デ・ブラガンサ号」で、スペインからブラジルに渡るセレブ姉妹が主人公。

左がエヴァ、中央の男性はフェルナンド、右がカロリーヌ。
エヴァ・ヴィリャヌエヴァ
セレブ姉妹の妹で、小説家。ブラジルに渡って、小説を出版する話があるらしい。一等船室がある階から女性が海に落ちるところを目撃。
カロリーヌ・ヴィリャヌエヴァ
セレブ姉妹の姉で、フェルナンドの婚約者。船の上で結婚式を挙げる予定になっている。
フェルナンド・ファブレガス
カロリーヌの婚約者で、バルバラ・デ・ブラガンサ号の持ち主。実はメイド親子の娘:ヴェロニカと怪しいんじゃないかなぁという感じ。
ペドロ・ヴィリャヌエヴァ
セレブ姉妹の叔父。姉妹の父が数カ月前に亡くなり、後見人のような存在。
メイド親子
母はフランシスカ・デ・ガルシア、娘はヴェロニカ・デ・ガルシア。親子でセレブ姉妹に仕えている。
ルイサ・カストロ・ベルムデス
密航オンナ。セレブ姉妹が乗船する前に、道で拾った謎の女。エヴァが助け、トランクに隠れて船に乗り込む。

船長と一等航海士
写真は、一等航海士:ニコラス・ヴァスケス。泥棒だったところを船長に助けられ、航海士に。妻を亡くしたばかりで元気がない船長は、航海日誌をつけていて、これから起こるかもしれないことへの不安を吐露。
ドクターロハス
セレブ姉妹を幼い頃から看ていたドクターで、船医として乗船。叔父のペドロと何か画策しているような様子。
ナタリアとアニバル夫妻
ナタリアはフェルナンドの妹で、いつでもお酒を飲んでいる。その夫がアニバル。バルバラ・デ・ブラガンサ号に投資をしているが、オンナったらしで妻にはDV。
セバスチャン
セレブ男のプレイボーイ。メイドの娘:ヴェロニカを狙っているが、その恋の行方は?フェルナンドの親族かも?
ヴァレラ警部
船の中で次々と起こる事件を解決するために動くが、どうも怪しい・・と船長やニコラスに疑われるようにもなる。
歌手クララ
船上のクラブで歌っているシンガー。アニバルに気に入られて酷い目にあってしまうが、実は二等航海士のピエールと付き合っている。
ディアス
セバスチャンの執事。ヴェロニカに恋心を抱いていて、母のフランシスカに応援されてもいるけど、なかなか思うようにいかない。一緒に船に乗り込んだ友人を亡くしてしまう。
その他の人物
*船の機関室で働いている顔に大きなやけどの跡がある男:マリオ
*セレブ姉妹をずっと目で追い続け、乗船の確認を取っていた謎の男。
*間違えたと言って、セレブ姉妹の部屋を訪れた謎の男。
あらすじ

セレブ姉妹が乗船場に車で向かう途中、飛び出してきた女性:ルイサを轢きそうになり、姉妹が車を降りてみると、「殺される!助けて!」と訴えたため、エヴァはトランクの中に忍び込ませ船に乗せてしまいます。
豪華客船には、様々なお客が乗り込み、出港の定番風景「紙テープ」をひらひらさせて無事出港。夜には豪華なディナータイムが用意されていて、1等船室の乗客たちは、イブニングドレスで出席します。
メイド親子は、セレブ姉妹の支度を手伝い、当然メイドは3等船室。その環境に雲泥の差があり、お金の力を感じますねぇ。
トランクに入って乗り込んだルイサに対して好意的なのは、妹のエヴァだけ。メイド親子の娘:ヴェロニカは「迷惑!」とはっきりルイサに告げます。
するとルイサは「ちょっとは同乗してくれてもいいんじゃない?」って・・ズーズーしいったらありゃしない。助けてもらっただけでもありがたいと思え!と思いませんこと?
乗船している船医が、叔父に言った「ブラジルに着くまで安心できない」というセリフが引っかかるんですよ。何かがあるんです。二人は何か秘密を抱えているんです。きっと!
そして、もうひとつ怪しいのがカロリーヌの婚約者:フェルナンドとメイド娘:ヴェロニカ。この二人、なんとなく関係があるように感じるんですけどねぇ。間違いなく匂わせています。
ヴェロニカがいる前で、カロリーヌがフェルナンドにキスをするシーン。その一瞬に、フェルナンドの気持ちが表れているように思いましたもの。
ところが、私の目論見違いか・・フェルナンドには別の隠し事がありました。
みんなが思い思いに船旅を楽しんでいる中、甲板にニコラスと一緒にいたエヴァは、船から女性が海に落ちるのを目撃します。海に救助隊が出て、ルイサの服が見つかり、落ちた女性はルイサだろうということが判明します。
ルイサは、セレブ姉妹の不在を狙って部屋に入り、何かを探していたんです。何を探していたのか?しかも、部屋の中では誰かと争った形跡もありました。
さて、それは誰なのか?どいつもこいつも、みんな怪しいような気がしてきます。
ナタリアと夫は、冷えた関係の様子。クラブで歌っていた歌手のクララと夫は、これから何がしかの関係を持つだろうなぁ~って感じなんですね。
顔にやけどの傷がある機関室の男もクローズアップされて、セレブな人たちとは全く関係なさそうなのに、なんか怪しさが臭います。
1話は、女性が海に落ちたこと、何か大きな秘密が隠されているらしいこと、事件はこれだけじゃ終わらなそうだということ、そんなことを感じさせつつ2話へ続きます。
あらすじ深掘り
物語は含みを持たせつつ、次々といろんなことが明らかになっていきます。フェルナンドとヴェロニカは、絶対怪しいと思っていたけど、フェルナンドには婚約者のカロリーヌにも内緒にしていた秘密があったんですね。
それを隠していたことで、ややクールで挙動不審になっていた様子。
叔父のペドロとドクターロハスは、やはりヴィリャヌエヴァ家の存在を根底から揺るがしかねない秘密を隠していました。
何故か、その秘密について知っていたのが拾われて船内に潜り込んだルイサ。そして、その秘密の証拠がマイクロフィルムに収められていて、マイクロフィルム争奪戦も絡んできます。
エヴァは、一等航海士のニコラスと恋に落ち、ニコラスは様々な場面でエヴァを助けてくれますが、トラブルに巻き込まれ銃で撃たれてしまいます。
顔にやけどの跡がある機関室で働いている男:マリオが、実は重要な人物となって浮上。その登場がちょっと唐突でしたが、観ているうちにもしかして?と匂ってきます。
一方、妻のナタリアには暴力をふるい、歌手のクララには暴行をしていた野獣のアニバルは、やっぱりね!って感じで制裁を受けます。
警部のヴァレラは、ニコラスや船長に信用されなくなったものの、次々と起こる事件を自分なりに調査し、確信に迫っていきますが、自分の胸に収め、あまり大きな行動に出ないのがちょっと不気味。
表面的には、一件落着かと思われた時、カロリーヌとフェルナンドの結婚式が執り行われることになりましたが、めでたし!めでたし!とは行かないんですよ。これが。
叔父とドクターロハスは悪者か?と思われていたのに、土壇場で本当の悪人は別人?ということがわかり、結婚式が荒れちゃうんですね。
二転三転して、もう誰が本当のことを言っているのか?何が真実なのかわからなくなります。という展開が面白いんですけどね。
シリーズ1は8話までで、ラストシーンもシーズン2への不穏を感じさせる含みのある終わり方でした。シーズン2は2020年になるようですが、楽しみですよ~。
まとめ
登場人物が多いので、しっかり観ていないと、あれ?この人誰だっけ?になっちゃう・・のは、私だけかしら?ほら、外国人だから、どーも顔の見分けがつくまでに時間がかかるし・・ってのも私だけ?
学生時代は、推理小説が大好きだったので、こうしたミステリードラマは大好物です。
豪華客船とセレブ姉妹のファッションも楽しめるし、ミステリーが好きな女性にはおススメのドラマだと思います。
