Netflixオリジナルのドイツ製作ドラマ「バイオハッカーズ」を鑑賞してみました。
当初、2020年4月末に配信を開始する予定だったものの、新型コロナウイルス流行に配慮して配信を保留を決定したそうです。
人体実験なんて許させることじゃないけど、もしかしたら知らないところで密かに行われていたりするのかも??と恐ろしい気持ちになる作品でした。
シリーズ1は全6話ですが、最終話はシリーズ2を期待させながら終了しています。
では、シーズン1の感想を綴ってみたいと思いますが、ネタバレも含まれますことをご了承くださいませね。
作品概略
原題:Bio Hockers
製作年:2020年
製作国:ドイツ
キャスト:ルナ・ヴェドラー、ジェシカ・シュヴァルツ
監督:クリスチャン・ディッター、ティム・トラクテ
脚本:クリスチャン・ディッター
キャスト
ミア(ルナ・ヴェドラー)
1999年10月生まれ、チューリッヒ出身
2015年にニクラウス・ヒルバーの映画『アマチュア・ティーンズ』でデビュー。
2016年から2018年10月までチューリッヒのヨーロッパ映画俳優学校に通い、最初の主役は、2017年の映画『ブルー・マイ・マインド』
ロレンツ教授(ジェシカ・シュワルツ)
1977年5月5日生まれ、ドイツ出身。身長174センチ。
1993年にドイツのティーン雑誌ブラボーのコンテストで優勝し、その後、音楽チャンネルVIVAのモデル兼アナウンサーとして活動。
2000年に俳優としてのキャリアをスタートし、2002年には『 No Regrets』で主演女優賞を受賞。ドイツでは有名な女優として活躍している。
ヤスパ―(エイドリアン・ジュリアス・ティルマン)
1997年生まれ、ベルリン出身。
2020年にバベルスベルク映画大学「コンラッド・ウルフ」で演技研究を終えている。他の出演作が見当たらないため、今作がデビュー作かもしれない。
ニクラス(トーマス・プレン)
1994年生まれ、イタリア出身。南イタリアのトブラッハで育ち、母国語はドイツ語。
2014年から2018年までベルリンの演劇芸術アカデミー「エルンスト・ブッシュ」に在籍し、演技研究を終えている。
在籍中から2016年にミラノのスカラ座、2017年にはドイツ劇場ベルリン、フォルクスビューネ・ベルリンでピーター・スタイン、ステファン・プッチャー 、キーラン・ジョエルの作品に出演。
2018年からはドラマに出演して活躍している。
ざっくりあらすじ
名門大学医学部の新入生となったアナの目的は、家族に起きた悲劇の真相に関与していると疑っている最先端の生物学を研究する教授ロレンツに近づくこと。
その目的のためには手段を選ばず、アシスタントに近づき危険な駆け引きもいとわないアナは、次第に真相に迫っていくが、思わぬ出来事に巻き込まれてしまう。
感想
シリーズ1は全6話。シリーズものだと思って観ていなかったので、最終話では「えっ?!続きがあるんだ・・」と結構な衝撃でした。
悪いヤツはどこにでもいるけど、その悪いヤツを超える更に悪いヤツってのがいて、どうやらシリーズ2ではその更に悪い奴が登場してきそうな気配です。
シリーズ1の感想も書いていないうちから、シリーズ2の勝手な予測をしちゃいましてスイマセン。
それほど、このドラマに続きがあることの衝撃具合が大きかったんですけどね。
タイトルが「バイオハッカーズ」となっているように、バイオ技術開発における犠牲を世の中のためと思い込んでいる研究者たちの傲慢さを描いた作品です。
ごめんなさいね、ちょっと研究のために利用させていただいたわ、という気持ちは露ほども持ち合わせておらず、自分たちの研究は未来の世の中を救うのだから、多少の犠牲は仕方ない、と信じて疑っていないわけです。
じゃあ、その犠牲になる対象が自分の肉親や親しい人だったらどう感じますか?とぶつけてみたいけど、そういう人たちってのは、ヒューマニズムなんてのは通用しないのかもしれません。
ミアの思惑
自分の家族が亡くなった真相に関与しているであろう、ロレンツ教授のいる名門医大に入学したミア。
双子の兄弟を病気で亡くし、両親も事故で亡くし、祖母に育てられたミアは、双子の兄弟の死にロレンツ教授が絡んでいると調べ上げていて、教授に近づくためにまずはアシスタントのヤスパ―を色仕掛けで落とします。
ドラマだからヤスパ―は、そこそこイケメンだし色仕掛けで落とすにしてもミアもかわいいから成立しちゃうかもだけど、もしアシスタントがどうしても好みじゃないとか、生理的に受け付けないタイプだったらどうするんでしょうね。
仮にアシスタントがそこそこ好みの相手だったとしても、ミアが相手の好みじゃなくて色仕掛けに応じないってことも考えられるし。
物事そんなに思い通りに運ぶわけないって、と思っちゃいましたけどね。まあ、ドラマなので良しとしましょう。
ミアの計画通り、ヤスパ―と恋人関係になるんだけど、ヤスパーがミアの言うことに対して最初は「それは教授に禁じられている」とか「ここは関係者以外入っちゃいけない」と言いつつ、結局は言うとおりにしちゃうのが、おいおい!と心配になります。
ヤスパーを手玉に取っちゃったもんだから、ミアはどんどん事件の真相に迫っていきます。
ロレンツ教授の豪邸に侵入
ロレンツ教授の研究室の研究性募集にミアが申し込み、聡明な彼女はロレンツ教授に気に入られ、新入生であるにも関わらず無事、研究生として侵入に成功します。
プールもあるものすごい豪邸に住んでいるロレンツ教授は、地下に研究室も持っています。
ミアは教授が留守の間、そこへ行くヤスパーに付いて行ったミアは、「外で待ってて」と言うヤスパーに「トイレに行きたい」と言って家に入り込みます。
でもさ、教授から他の人を入れちゃいけないと言われていたら、後から怒られるのはイヤだから、トイレに行くミアについていきませんか?
家の中をうろうろするミアを放置しておくヤスパーは、ちょっと不用心だと思うんだけど、どうですかね?
ミアの企みを知ってドラマを観ているから、そう思っちゃうのかしら?
ミアはそこで、大胆にもWifiを切断しちゃったり、勝手にPCを起動させて検索したりやらかすわけです。ここ、かなりドキドキしました。
ヤスパーが育てている赤い目をした蚊
ヤスパーも森の中に自分の研究室を持っていて、そこでは遺伝子操作をした目の赤い蚊を育てています。これが兵器にもなるバイオ蚊。
ところで、正式に「バイオ」ってなんだ?
それもわかっていないのに、バイオを語っちゃいけない!と思いまして、調べてみました。
「Bio」は欧米の諸言語の語幹のひとつだそうで、「生物、生命」を意味する接頭辞。
バイオロジー – 自然科学における分野の一つ。 ⇒ 生物学。
バイオテクノロジー – 上記を利用した技術。 ⇒ 生物工学。
バイオメトリクス – 生体が持つ特徴を利用して個人を認証する技術(バイオ認証)。⇒ 生体認証。
バイオグラフィの略語。
このようになっていました。わかったような、余計わからなくなったような・・・。
だとすると、バイオ蚊という使い方は変ですね。でも、ヤスパーが遺伝子操作をして作り出した危険な赤い目をした蚊は、後にロレンツ教授が恐ろしい目的のために生物兵器として使うことになります。
でも、識別部分が「赤い目」にしていたとして、蚊の目なんて見えるのか?って話しですよね。
ドラマの中では識別可能なようだったけど、外を飛んでいる蚊の目が見えるわけないと思うんだけど、どうなんですかね?
ミアの恋は三角関係へ
元々ミアは、自分の目的のためにヤスパーに近づき、思惑通り恋人関係になったけど、ヤスパーはもちろんそんなことは知らず、ミアに夢中になるわけです。
だからこそ、ロレンツ教授に課せられていたルールもあっさり破っちゃうんですけどね。
で、そこに割り込んできたのがヤスパーとルームシェアをしている友達のニコラス。どうやらニコラスもミアが気になっていた様子。
あることがきっかけで、ニコラスはミアに対して不信感を抱き、それを問い詰めた結果、ミアは自分の目的を告白します。
そのことで二人は急接近し、ニコラスはミアの目的を手伝うようになるんだけど、それを怪しんだのがヤスパー。あーーー、ややこしい。
だから男女関係って面倒なんですよ。まあ、この場合の面倒さは、ミアが秘密にしたい目的を持っているからなんですけどね。
結局、ヤスパーのジェラシーをロレンツが利用することになるわけです。ロレンツってばどこまでも自分本位で、冷酷無比な奴なんです。
ロレンツの陰謀
ロレンツ教授は「ホモ・デウス計画」というとんでもないプロジェクトを進めていて、その犠牲になったのがミアと双子の兄弟。
しかも彼らだけでなく、ホモ・デウス計画では200人もの子どもが犠牲になっていました。それを突き止めたミアとニコラスは、もちろんロレンツに狙われます。
でもね、ロレンツのバックには、ロレンツ自身も知らなかった更なる陰謀が隠されていたようだということがシリーズ1の最終話でちらっとだけ見えてきます。
まとめ
サスペンス・ミステリーだけど、恋愛も盛り込み、ミアのちょっと変わり者なルームメイトの笑える行動も盛り込んである作品になっています。
ゾクゾクするほどの恐ろしさはないけど、どうなるんだろう?という期待感で見続けてしまったドラマでした。
ヤスパーの行動を観ていると、男子にも恋愛体質ってあるんだな、と感じます。自分の目的に向かうためなら手段を選ばないのはロレンツもミアも同じかもしれません。
何か観るものないかなぁーと迷ったときに、おすすめの作品かも。