実話を基にした作品

実話映画「運び屋」のレオシャープの逮捕とその後に考えさせられる|勲章授章の意外な経歴も

クリント・イーストウッド監督主演作の「運び屋」は、メキシコカルテルの麻薬の運び屋として逮捕された87歳の老人がモデルだった!ということで注目を集めています。

原題は「THE MULE」MULEは、動物のラバを意味しますが、麻薬を密輸するために外国からの運び屋として雇われる素人旅行者を「drug mule」とも言います。

この作品の映画化について、クリント・イーストウッドは、2014年6月“ニューヨーク・タイムズ”に掲載された「シナロア・カルテルの90歳の運び屋」という記事の映画化権を取得し、その記事からアイデアをもらって脚本を作り上げていったそうです。

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作品のモデルになった87歳の運び屋「レオ・シャープ」について、実際の経歴、逮捕動画やその後をご紹介していきたいと思います。


「運び屋」レオ・シャープはどんな人物だったのか?

その1 レオ・シャープ逮捕の瞬間

実際にレオ・シャープが逮捕された時の映像が「TIMESVIDEO」に掲載されていました。

2011年、州間高速道路94号線を走っていたレオのピックアップトラックには、重さ200ポンド(約90キログラム)以上のコカインが摘まれていました。逮捕されたこの時、レオ・シャープは87歳。

背中も腰も曲がっていなくて、しっかりしている印象です。

レオ・シャープは車の中で厚いマトンチョップを食べていたんですって。彼はひげを剃っておらず、髪は乱れていて、歩き方が不安定だったと、動画の説明には書いてあります。

その2 レオ・シャープの経歴


画像引用元:New Yord Times Magazine

1924年にインディアナで生まれ、第二次世界大戦ではイタリア戦線で戦い、「Bronze Star Medal(青銅星章)」を授与されています。

その後、レオ・シャープ本人が小さな航空会社を経営していたと語っていますが、うまくいかず破産。それから、Day liliesというユリの植物交配ビジネスを始め、「Day lilies」をホワイトハウスで育てるために、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領に招待されたこともあるそうです。

しかし、フラワートレーダーはインターネットへと移行する中で、レオ・シャープはインターネットを使わず、カタログ販売をしていたことから徐々に衰退し、花の農園事業は赤字になっていきます。

花の農家からコカインへと急に仕事を変えた原因を作ったのが、インターネットだったのではないか?という説もあります。

その3 レオ・シャープ運び屋として仕事

映画の中では、孫娘の結婚前夜のパーティで元妻と言い争いになり、それを聞いていたパーティに出席していた男から「困っているなら、車で物を運ぶ仕事があるから連絡して」と言われたことが運び屋のきっかけとして描かれていますが、

実際は、レオの花農場で働いていた季節労働者からさそわれたことが、きっかけになっています。

毎月450(約200キログラム)から550ポンド(約247キログラム)のコカインをミシガン州に運び、それによってメキシコの麻薬カルテルは毎月200万ドル以上の収益を得ていたと言われています。

麻薬捜査官は「レオはカルテルのための完璧な運び屋でした。正当な身分証明書を持ち、年配者で、犯罪歴を持っていないため、ドラッグランナーとして注目されることはないでしょう」と言っています。

実際、レオはいつも一人で運転し、10年近くの間発見をされることなく、通常、運び屋は1キロあたり1,000ドルの報酬とされているので、2010年には合計で100万ドル以上を稼いだと推測されています。

1ドル110円換算として、1キロ当たりの報酬が11万円、2010年に稼いだ額は1億円以上になります。Oh my God!

その4 逮捕後のレオ・シャープ

レオ・シャープは全面的に罪を認め、有罪判決を受けた後、90歳の誕生日に3年の懲役刑を宣告されました。

映画の中でのレオ・シャープは毅然としていましたが、実際は刑が宣告される前に、慈悲を求め、刑を宣告されたら自殺すると脅迫したとも伝えられています。

レオ・シャープは、終末期の病気だったため、91歳で刑務所からの早期釈放を認められましたが、2016年に92歳で亡くなりました。

レオ・シャープを演じたクリント・イーストウッドの思い

映画に対する思いを語っている映像があります。

実際に逮捕された時のレオ・シャープとほぼ同じ年齢のクリント・イーストウッドは、レオを演じるにあたり、次のように語っています。

リサーチする必要はまったくなかった。想像力で作り上げた。多くの映画は想像力で作られる。架空の人物を考えるのと同じことだ。年配の男がトラックを運転してアメリカを縦断する。

麻薬を運ぶ以外は、何を作りたいか、想像力にかかっていた。映画を監督するたび、演技をするたびに、何かを学ぶものだ。

ストーリーを語り、それを演じ、冒険をし、問題を解決することによって…。そういうことすべてを通して、自分自身について何かの感覚、あるいは感情を抱き、実際の人生で自分がどうするかを考える。

だからこそ、この仕事はとても魅力的なんだ。

映画ログプラスより

まとめ

盲点を突いた運び屋を描いた作品ではあったけど、重い作品になり過ぎず、ユーモアがちりばめられ、どんよりとした気持ちにならない実にいい作品だったと思いましたね。

個人的に、作品を作っている監督や脚本家で観る映画を選ぶことはないのですが、クリント・イーストウッド作品のファンはとても多いので、88歳になって体力は落ちたかもしれないけど、もうちょっとだけクリント・イーストウッドの新作を観てみたいかなぁという気持ちになりました。

すでに亡くなってしまったレオ・シャープですが、本当のところはわからないにしても、晩年の運び屋生活は、もしかして生き生きと楽しく送れていたんじゃないか?と感じたので、紆余曲折はあったものの、いい人生だったんじゃないだろうか、と私は思ったかな。

映画「運び屋」を観た感想&実話との違いをネタバレ!アールはラブリーなじーさんだった実際に麻薬の運び屋をしていたレオ・シャープの話を基に作られた映画「運び屋」いい意味で期待を裏切る女好きな肝っ玉じーさんの話しでした。えっ?!そんなセリフ、絶対NGでしょ?と思うのに、運び屋の通称タタは憎めない存在でしたね。...