思いっきりハマった海外ドラマのひとつが「ダメージ」
もう先が観たくて眠れない。
少し古いドラマで、全5シリーズ各シリーズ10~13話と長めですが、サスペンス系がお好きな方には激しくおすすめします。
サスペンスなので、ラストがどうなったか?ってとこは、ネタバレさせずに感想を綴ってみたいと思いますが、多少のネタバレは含みますことをご了承くださいませね。
現在、U-NEXTでシーズン1から5まで観られます。
Contents
作品概略
2007年から2012年にシーズン5までアメリカで放送されたリーガル・サスペンス。
日本ではNHK BS2で2008年4月2日 〜 7月2日までシーズン1、2008年9月よりシーズン2、2010年9月にはシーズン3が放送されています。
ヒューズ法律事務所の代表弁護士パティ・ヒューズが扱う案件を軸に、様々な事件が起こり、シーズン毎に扱う事件が変わり、そこにサスペンス要素が加わった非常に興味深い仕立てになっています。
シーズン1 主なキャスト
弁護士:パティ・ヒューズ
グレン・クローズ
ヒューズ法律事務所の代表弁護士。投資家の夫と高校生の息子マイケルと同居。マイケルの父親は現在の夫ではなく、後に実父がわかる。
女優のメリル・ストリープとは公私ともに仲良しなんですって。
新人弁護士:エレン・パーソンズ
ローズ・バーン オーストラリア出身
パティに認められ、ヒューズ法律事務所に勤務する新米弁護士。恋人のデービッドとは婚約中。
弁護士:トム・シェイズ
テイト・ドノヴァン
「アルゴ」にボブ・アンダース役で出演。「アルゴ」は、ベン・アフレックが監督・製作・主演も務め、イランで実際に起こったアメリカ大使館人質事件の救出作戦を描くサスペンスドラマですが、これもすごくおすすめです。
緊迫感が半端ないです。
イェール大学ロースクール卒の弁護士。ヒューズ法律事務所の共同経営者であり、パティの右腕。妻とひとり娘がいて、後に息子が誕生。
富豪実業家:アーサー・フロビシャー
テッド・ダンソン
会社の倒産直前に社員に自社株に投資をさせ、自分は持ち株をすべて売り払っていたという疑惑から裁判に。刑事裁判では無罪になったものの、財産を失った元従業員たちに集団訴訟を起こされ、それを担当したのがパティ。
エレンの婚約者:デービッド・コナー
ノア・ビーン
医師でエレンの婚約者。エレンがフロビシャーの事件を担当したで、それに巻き込まれ殺されてしまう。
デービッドの姉:ケイティ・コナー
アナスタシア・グリフィス
フロリダのイベントで料理を担当したことからフロビシャーに気に入られ、レストラン開店の資金援助を受け、新しいレストランの開業準備をしていたが、フロリダにいたことでフロビシャー事件と関わってきてしまう。
アーサーの弁護士:レイ・フィスク
ジェリコ・イヴァネク
「アルゴ」にロバート・ペンダー役で出演
元従業員から訴えられたフロビシャーの弁護を担当し、パティと対決。
シーズン1ざっくりあらすじ
トレンチコートを羽織っただけの血だらけ姿でNYを走るエレン。警察に保護されたものの、自宅バスルームからは婚約者デービッドの撲殺死体が見つかり、容疑者になってしまう。
そして、物語は半年前へ。
このドラマのひとつの大きな特徴は、時系列順にストーリーが進まないこと。事件が起こる、さかのぼる、そしてまた月日が経過し、徐々に事件の詳細がわかってくると共に事件当日に迫っていく、という運びになっている。
富豪実業家のアーサー・フロビシャーが、会社の倒産直前に社員に自社株に投資をさせ、自分は持ち株をすべて売り払っていたという疑惑で、財産を失った元従業員たちから集団訴訟を起こされる。
シーズン1は、アーサー・フロビシャーが集団訴訟を起こされ、その訴訟をパティが担当したことを軸に進んでいく。
自分は無実だ、と主張するフロビシャーの主張を崩すために必要なのが、フロリダでブローカーと密会していたという証拠。そこに巻き込まれたのがデービッドの姉ケイティ。
それぞれの野心、思惑、お金、地位、プライドが交錯し、次第に事実が明らかになっていく中で、予測できない裏切りや駆け引きがあって目が離せない。
シーズン1感想
海外のリーガルドラマの代表作は、なんと言っても「スーツ」
ビシッと高級スーツを着こなした弁護士ハーヴィーを演じているガブリエル・マクトに痺れていました。
「スーツ」はファッションやインテリアにもこだわり、オシャレでスタイリッシュなイメージのドラマでしたが、この「ダメージ」はもっとドロドロした感じ。
弁護士事務所の代表は、どちらもドラマも女性。「ダメージ」の軸になっているヒューズ法律事務所の代表弁護士パティは、Netflixドラマ「WHAT / IF 選択の連鎖」の謎の投資家:アン・モンゴメリーと重なる部分があるかも。

パティもアンもとにかく強烈!女性で大きく成功した人物ってのは、どこか共通点があるのかもしれません。
このドラマの被告は、全てが大企業や政府の大物。実際に、こうしたことってあるのかもしれないなぁと思いながら観ていると、ちょっと怖い。
もしかしたら、ニュースで流れる世の中の殺人事件だって、ドラマのように裏で糸を引いている人がいて、多額の金銭取引で実行された可能性もないとは言い切れないのかしらん、と感じちゃったりしますから。背筋がぞーーーーーっ!
結局、お金の力がモノを言う?
シーズン1の被告は、富豪の元実業家アーサー・フロビシャー。
アーサーは、会社が倒産する前に自分の持ち株を売り払って巨額の富を得ているの対し、自社株を購入したのに倒産によって全てを失った元従業員たち。
アーサーの優雅な生活ぶりが映し出され、気持ちは従業員に寄り添って腹が立ってくるんですよっ。
結局、世の中持てるものの味方なのかな・・と、空しい気持ちにもなります。
だけど、ドラマがそれだけで終わっちゃ何も面白くない!そんなこたぁないのでご安心を。結末は言えないけど、アーサーは痛い目にあいます。
集団訴訟を起こした中の代表人物が、実はアーサーのイヌだったんですね。
でもね、70歳過ぎて次の職もなく、毎日の生活にも困窮していて、老後のために蓄えていた資金をアーサーの画策で失ったとしたら、憎い相手だったとしても情報を流すことでお金がもらえるなら仕方ないのかな、とか思っちゃったりもするわけです。
シーズン1でキーパーソンになるのが、エレンの恋人デービッドの姉ケイティ。
ケイティは、アーサーがブローカーと接触したと思われる日にフロリダにいたことで、証人として召喚されることになったのですが、かわいがっていた愛犬が殺され、そこには脅迫のメッセージが!
ケイティは料理人で、レストラン開業の準備を進めています。ところが、そのスポンサーがアーサー・フロビシャー。ケティが証人になりうることを知っていたから、アーサーはスポンサーに名乗りを上げたのか?
結局、そこもお金で解決するってことですものね。そんな危ない橋を渡るくらいなら、悪いことせず真っ当に生きてる方が楽なんじゃない?と思っちゃうのは、私が凡人だからでしょうか。
鉄の女パティのウィークポイント
ところが一方で、パティはケティがフロビシャー事件の証人になりうることがわかっていたから、ケイティと親しいエレンを採用したのかもしれない・・という疑惑も上がってきます。
一体、パティって何者?
ドラマを観ていると、弁護士という職業は押しが強くなければ務まらないし、物事を深く読み取ることができなければ務まらないし、柔軟な発想と想像力がないと務まらないな、と感じます。
頭がよくなきゃなれないことを実感しますが、それ以上にハートが強くなくちゃ続かないかも。パティは、もちろん悩んだり落ち込んだりもする様子だけど、自分の力を信じているし、どんなに罵声を浴びようと決してへこたれませんから。
そんなパティの「泣き所」は、ひとり息子のマイケル。
弁護士の息子だけあって成績優秀であるにも関わらず、素行がよろしくない。パティの言うことはまず聞かない。
マイケルは、何かとパティに突っかかり、親子の仲は決していいとは言えない状況。このことが後に大きな問題になってしまうんです。
デービッドは何故殺されてしまったのか?
血だらけでトレンチを羽織っただけの姿で走っていたエレンは、警察に拘束され、自宅でデービッドの死体が発見されたことから殺人容疑で拘留されてしまいます。
物語は半年前、エレンが弁護士事務所の採用試験を受けている場面へスイッチ。そこから、徐々にデービッドが殺されてしまった理由に迫っていきます。
エレンがパティの弁護士事務所に採用され、仕事にのめり込み、ケティが証人として召喚されたことで、少しずつエレンとデービッドの関係に亀裂が入ってきます。
そこが、警察でもエレンがデービッド殺しを疑われる材料になっちゃったりもするんですけどね。
でも、デービッド殺しはもっと根が深い。
ここを言っちゃったら、サスペンスを観る楽しみがなくなっちゃうので、内緒にしておきます。
事件のカギを握る人物
フロリダでケイティが一夜を共にしたのが、グレッグというイケメン。
グレッグは、アーサーの弁護士であるレイと旧知の仲。グレッグは、レイからあることを頼まれていました。この「あること」が大きく事件と関わっています。
グレッグとケイティの関係も一見の価値ありかな。男女ってのは、思惑通りには行かないモノで、だからこそ面白いとも言えるし、だからこそ信用できないとも言えます。
ダメージ シーズン1 U-NEXT見放題で配信中
シーズン1まとめ
全ての登場人物が、何らかの思惑、何らかの隠し事、何らかの野心を持って行動しているから面白い!
人って、決して無欲じゃない。だけど、自分の欲だけを押し通そうとすれば、必ずしっぺ返しが待っています。
パティってかなり傲慢なんですよ。そんないい方しなくても・・・とか、そこまで言わなくても・・・とかがいっぱいある。
だけど、何故か嫌いになれない。訴訟を勝ち取った場合、手数料は20-30%とドラマで言ってたから、1億円の和解金だったとしたら2000万から3000万ってことでしょ?
自分の頭と弁論でその金額を勝ち取った実績が多々あれば、傲慢になっちまうのも無理はないかな、と思うかしらね。
ま、人としての理想を言えば、実るほど首を垂れる稲穂かな、だけどね。
