暇な主婦である、私の大事なお友達Netflix。
最近はこれぞおススメ!という作品に出合っていませんが、久しぶりに一気に鑑賞したのがイギリスのドラマ「you don’t know me ユー・ドント・ノウ・ミー」
個人的な感想ですが、アメリカドラマよりイギリスドラマの方が、ダークで重い印象があります。
私はイギリスドラマが好きなので、これもすごくおもしろかった。
若干、エンディングが軽い?と感じたけど、お雛なときに是非!
作品概略
原題:You Don’t Know Me
製作年:2022年
製作国:イギリス
キャスト:サミュエル・アデウンミ、ソフィー・ワイルド、ブッキー・バックレイ
監督:サルマド・マスード
監督:トム・エッジ
原作:イムラン・マフムード
イギリスの小説家兼法廷弁護士であるイムラン・マフムードの著書を元に、イギリスBBCで放送された全4話のドラマ。
ざっくりあらすじ
殺人罪で起訴された被告人が、弁護士を付けずに裁判に臨みます。
検察からは圧倒的な証拠を提示され、絶体絶命な中、無罪を主張している被告人が、最終弁論で事件に至った経緯を自ら語りだします。
何故、殺人に至ってしまったのか?その動機は?被害者との関係は?
動かぬ証拠が見つかっている経緯は?真犯人は?
全4話でそのすべてが明らかになるものの、話を聞いていた陪審員たちが出した結論はいかに?
キャスト
被告人を演じているのは、本作で2022年に英国アカデミー賞にノミネートされた1994年生まれの「サミュエル・アデウンミ」
被告人の恋人役カイラを演じていたのは、1997月生まれ、オーストラリア出身のソフィー・ワイルド。
感想
物語の結末は明らかにしないけど、多少ネタバレが含まれますことをご了承くださいませね。
カイラとの出会い
裁判で検察から、多くの証拠が示され、それは誰が聞いても被告の有罪を示しています。
この女性検察官の語り口が、ものすごく威圧的。有罪確信の自信に満ち溢れているんですよ。
そりゃあね、検察側は起訴した被告人の罪を暴き、有罪にすべく証拠を提示することが仕事かもしれんけど、もうちょっと言い方ってのがあるじゃん、と思っちゃいます。
弁護士を付けていない被告人は、最終弁論で自分がこの場に立っている経緯を始めから説明したいと、語りだします。
そもそも、被告人が恋人であるカイラに出会ったことが、この事件の始まりでした。
あああああそうそう、恋ってのはこうして始まり、こうして幸せな気持ちになるのよねー、という二人の出会い。
カイラはとても美しい女性なんだけど、どこか秘密めいています。
で、ふたりの幸せな生活は永遠に続くかと思われたのですが、それじゃあドラマにならない。
ある日突然、カイラは行方をくらましちゃいます。
被告人は警察にも届け出るんだけど、そこで自分はカイラのことを何も知らないと気づくんですね。
そうです。ここ!タイトルにもなっている「ユー・ドント・ノウ・ミー」ならぬ「アイ・ドント・ノウ・ユー」です。
情報がなくて警察も頼れない。じゃあ、自分の力で何とかしよう!と、考えつく限りのことをしてカイラを探し出します。
でもねー、ホントは探さない方がよかったかもしれない。
秘密は重い
カイラを保護して連れ戻すんだけど、彼女は行方をくらました理由を語りません。
語らないってことは、いやになったから出て行ったのよ、という単純なことじゃない。そこには、言いづらい理由があるってことです。
ということは、訳ありの彼女を好きになっちまった、ということですね。
もし、自分が好きになった人が、何らかの重い過去や事情を抱えていたとしたら、どうします??
その人と付き合うことで、自分の生活や、自分の家族の環境まで脅かされるかもしれない、となったら。
平凡に生きてきた私には想像もつかないけど、ちょっと怖いですよね。
私なら怖気づきます。
でも、被告人はカイラを守ると心に決めるわけだ。
で、カイラが戻ってきたことで、いろんなトラブルに巻き込まれちゃう。
カイラは「あなたは愛されて育ったのね」みたいなことを言うんですよ。そうね、愛されて育った人は、概ね周りの人にやさしい。
カイラには、それがうらやましいと同時に辛かったりするのかもしれません。
母の愛
なんかさー、全ての選択が悪い方へと転がっていくような気がしちゃう。
人生ってのは、選択の繰り返して成り立っていると思うんですね。
きょう何を食べるか?で、体に与える影響が違ってくるし、本屋で迷って購入した1冊に影響を受けて人生が変わることだってあるだろうし。
被告人は、徹底的にカイラを守ろうとするんだけど、どんどんドツボにハマっていきます。
でね、最初はカイラに好意的だった被告人のお母さんが「あなたのせいで息子がこんなことになっている」と責める場面があるのね。
私も息子がいる母親として、お母さんの気持ちは痛いほどわかる。
親ってのは、子供の幸せを永遠に願っているわけで、それを脅かす者はすべて敵。息子にどう思われようが、守りたいのは息子だけ。
そうなのよ。
裁判所には、被害者の両親も来ていて、被告人の話しの中で被害者がかなりな悪人だったことがわかってくるんだけど、加害者の両親が気の毒になっちゃったりもしちゃいます。
親に対しては優しい息子だったかもしれない。
悪事を働くことは絶対にダメだけど、親にとっては悪者でもかわいい息子。その姿がガラガラと崩れ落ちるって、悲しいだろうなぁと。
そして、その息子はもうこの世にいないわけですし。ちょっと切ないです。
真犯人は?
検察が示している多数の証拠に対して、それが証拠になってしまった経緯も被告人自信が説明するんですね。
その説明に無理はない。そうかもしれない、と思える話。
それを陪審員たちは、固唾をのんで聞いています。きっと、判決に影響が出るんじゃない?と思わされます。
裁判で被告人が語っている場面と、実際に起こった様々な場面が交錯して映像になっているんですね。
だからか、臨場感がある。
カイラを守ろうとする被告人、そして、被告人を守ろうとする幼馴染や妹。すべては愛する人のためです。
無罪を主張する被告人。そして、彼は真犯人を知っていると告白します。さて、真犯人は?
そして、裁判の行方は?
まとめ
人は、付き合う人によって人生が変わる、と言っても過言ではないと思うんですね。
被告人は、カイラに恋をしたからトラブルに巻き込まれ、仕事まで失うことになっちゃった。
相手の氏素性を知ってから恋に落ちる、ってことはないと思うのよ。
だからこそ、自分の生活環境や行く場所、付き合う人ってのは、すごく重要だなと感じます。
今作は、IMDbでの評価が6.8とそれほど高いわけじゃないけど、私は一気に4話鑑賞しました。
裁判シーンと現実のシーンが交互にやってくる構成も興味深く、その後の展開も気になる作品でした。
ただ、日本人としては若干、現実味がない設定ではあるけど、それがまた海外ドラマの面白さとも言えます。
エンディングにやや物足りなさや薄いんじゃない?という気持ちにはなったけど、スリルや展開が楽しめるドラマでした。
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