アクション

映画「ワイルドストーム」ネタバレ感想|その嵐!ワイルドなんてレベルじゃない!

1月は観たい映画が目白押し。その中の1本「ワイルドストーム」を観てきました。

ワイルドな嵐ってレベルじゃない!渦を巻いて迫ってくる嵐は、巨大ビルレベル。

前作「ジオストーム」とは監督も変わり、ストームだけにフォーカスしていない新しい作品になっていました。

感想はネタバレ含みますので、観たいけど内容は知りたくない方はご注意くださいね。

ワイルドなんてレベルじゃない理由

アメリカで使用されるハリケーンの強さを表すレベルは5段階。その中でもっとも強大「多くの建物が倒壊し、海岸線沿いでは大洪水が発生する恐れのある猛烈なハリケーン」と言われるのが本作で描かれるカテゴリー5のハリケーン。

そしてその記録的な大災害の最中発生する強盗事件、しかもその強奪金額たるや日本円にしておよそ600億円以上!本作で描かれる災害も犯罪も桁違いのスケールだ。

「ワイルドストーム」オフィシャルサイトから

日本の台風は、10分間平均の最大風速によって強度を識別。最大は「猛烈な」と表現されていて、54.0 m/s(105ノット)以上。これがアメリカのレベル5と同等。

映画の中で描かれている台風は、まさに猛烈でものすごい。家が丸ごと吹っ飛んで行くし、ワイルドなんて軟な表現じゃ到底足りないレベル。

作品の概略

あらすじは公式サイトを見れば書いてあるので、ざっくりと。

ものすごい勢力を持ったハリケーンが近づいている中、そのハリケーンを利用して6億ドルを強奪しようとする強盗団のお話し。

と言っちゃうとあまりに簡単だけど、ハリケーンの中、強奪する方とされる方のせめぎあいがあって、それがもう手に汗握る破天荒なアクションになっているのが見どころ。

プライムアクション系が大好物な方なら、見終わった後に爽快感が得られる作品になってるかな、と思います。

アメリカと日本のタイトルの違い

製作はアメリカ、原題は「The Hurricane Heist」ハリケーン強奪とでも訳しましょうか。

原題は「ハリケーン」なのに、日本でのタイトルは「ストーム」どちらも嵐を意味する単語ですが、どう違うのか?調べてみました。

ストームは暴風雨(嵐)、ハリケーンが日本で言うところの「台風」ということになるようです。

ということは、ストームよりハリケーンの方が規模が大きいってことになるかな。ま、どっちでもいいけど、映画を観る限りにおいては完全に「ハリケーン」

よって、日本題も「ワイルド・ハリケーン」にした方がよかったかも、とは思いつつ、前作が「ジオストーム」だったから、ワイルドストームにするしかなかったのかな。

ちなみに、ジオストームはアメリカの原題も「Geostorm ジオストーム」ってことは、ストームにこだわらなくてもよかったのに、と思っちゃいますけど。

2018年公開の前作「ジオストーム」は、砂漠に洪水だわ、ロシアが灼熱になるわ、日本には巨大なヒョウが降ってくるわの大騒ぎ。個人的には好きな作品です。

監督はあのアクション作品を作った人

「ワイルド・スピード」「トリプルX」のロブ・コーエン監督作品。

1作目のジオストームは「ディーン・デブリン」監督作品だったので、同じ台風モノでもかなり違った作品に仕上がっていると感じました。

ジオストームは完全にハリケーンが主役で、今回の「ワイルドストーム」はハリケーンの脅威を描きつつも、6億ドルを狙った強盗団たちやり口も詳細に描いているので、個人的にはワイルドストームの方が好きかな。

主要キャスト

気象学者ウィル

トビー・ケベル

真面目な気象学者で飲んだくれな兄貴を気遣っているものの、過去の確執があって兄貴に受け入れてもらえない。

気象研究のために乗っている特別仕様車が、台風の中で強盗団と戦う際、大活躍をするんだけど、その車の仕様がとにかくカッコイイ!

財務省セキュリティ担当ケイシー

マギー・グレイス

財務省のセキュリティ担当なのに、物怖じしない男前なアクションがかっこよすぎる。

ウィルの兄ブリーズ

ライアン・クワンテン

弟の言うことは聞かない、ということにも兄貴なりの理由があって、実は兄弟の絆も見逃せない作品。飲んだくれの兄貴もやるときはやるんです!

感想

以下に述べる感想には、ネタバレが含まれますことをご了承くださいね。

さて、個人的には大好物なカテゴリー。ハリケーンや嵐の映画はいろいろあるけど、そこに6億ドルの強奪を持ってきちゃうってところが新鮮でした。

台風を強盗計画のひとつとして組み込んじゃうのは、ちょっと無謀でしょ!それってどうなの?とは思うけど、そこは映画なんで、何でもあり!と解釈。

古くなった紙幣を集め、裁断⇒処理する財務省の紙幣処理施設がある村は、台風の影響により避難指示が出て人がいなくなることから、それを利用しようということになるわけです。

さっさと非難しろ!と村人に命令する警官が悪だくみを仕込んでたりもして、カメラワークの中に伏線が潜んでいるからそこも注意してみていると、ビンゴ!と爽快かも。

過去の確執を抱えたまま大人になったウィルとブリーズも、共に強盗団と戦う中で和解していくんだけど、その確執がちょっと悲しい出来事だったりして、ほろりときちゃうんです。

水が押し寄せてウィルが危機一髪!な時には、ボートに乗った兄貴がスーッと表れてホッとして、兄貴の姿を確認したウィルのホッとした姿に兄弟の絆を感じたり、ラストシーンでの共同作業では、確執を乗り越え、更に絆が強まった兄弟愛を描いてもいます。

ウィルが気象学者だからこそ、ハリケーンの動きを見て繰り出す強盗団一網打尽作戦が見事なんだけど、えっ?!それで大丈夫?という破天荒なレベルにハラハラしちゃう。

単に巨大ハリケーンの猛威に人は無力だということだけを描いただけでもなく、強盗団の悪知恵や非情さを描いただけでもなく、ちゃんと愛情や絆、ハラハラしながらもホッとする結末が待っていて、観終わったときにはスカッとするプライムアクション作品になっていました。

ハラハラドキドキしながらも最後にスカッとする映画がお好きなら是非!