日本版にもなった人気アメリカドラマの「スーツ」シリーズ7では、レイチェルとマイクがシアトルで企業相手の集団訴訟を目的にした弁護士事務所に移ることになりました。
シーズン7の最終話では、予定を早めてマイクとレイチェルの結婚式が行われ、介添え人となったハーヴィーがマイクとハグをするシーンがあり、不覚にもウルウルしちゃいましたよ。
豪華なオフィスでハーヴィーとマイクがミーティングをしたあとに、「じゃ、行こう」と二人が揃って出かける姿が大好きだったので、その姿がもう観られない・・・と思うと非常に残念。
そんなスーツもシリーズ9でファイナル、ということが決まっています。
長年続けていても、全く色あせていないと感じたシーズン7のあらすじ&感想を綴ってみたいと思いますが、ネタバレしていますことをご了承くださいね。

シリーズ7あらすじ
その1 ハーヴィーの新しい恋
恋多きモテ男ハーヴィーは、自分のセラピストだったローラと付き合うことになりますが、まあ今までと同じようにあれやこれやと衝突があります。

だけど、ハーヴィーの恋の一番大きな障害はドナ。
女の直感ってヤツで、ポーラはハーヴィーの心の中でドナの存在がとても大きいことを感じていて、それがどうしても受け入れられないわけです。
そりゃあ、イヤかもなぁとは思いつつ、個人的にはドナが好きなので、ハーヴィーとドナの間にはポーラに理解できない絆があるもん、と思っちゃうんですけどね。
そしてある日、ハーヴィーの母親も一緒にポーラと3人で食事をしたとき、ママから「私との仲直りの背中を押してくれて感謝してるわ」みたいなことを言われるわけですよ。
でも、ポーラはハーヴィーのセラピストではあったけど、背中を押したのは自分ではない、きっとそれはドナだ・・とわかり、女心が傷ついちゃう。
そしてポーラはハーヴィーに「同じ職場にドナがいる限り、私はあなたと付き合えない」と言っちゃうんですね。気持ちはわかるけど・・・そこまで言っちゃうんだ・・と思いましたけどね。
するとハーヴィーは、ドナをある企業のトップに紹介し、穏便にスペクター・リット法律事務所を穏便に辞められるよう画策しますが、鋭いドナのことです。それがハーヴィーの差し金だということはわかっています。
辞表を置いて静かに会社を去っていったドナ。さて、ハーヴィーはそれでめでたし、めでたしと、幸せになるのでしょうか?
イエイエ、やっぱりハーヴィーとドナの絆は、そんな流れで終了!には至りません。公開したハーヴィーが、ドナの家に行き、辞表を破り捨てます。
じゃあ、ポーラは?
ハーヴィーはドナが必要であるということをポーラに説明し、結局二人は別れることになってしまいました。
だからと言って、ハーヴィーとドナは、恋人として付き合うわけではないんですよね。きっと二人の間には、男女を越えた信頼関係と、親子や兄弟に近い関係が構築されているのだろうとは思います。
でも、まだシーズン8も9もあるから、今後どうなるかわかりませんけどね。そこはホラ、男と女ですから。
基本、私は男女の友情は、成り立たないと思っている派ですから。
その2 マイクの苦悩と旅立ちの決意
マイクはサイモン事務所の無料弁護相談を手伝いながら、企業相手のスペクター・リット法律事務所で仕事をしているものの、「人の助けになりたい」という思いを持つマイクは、自分の思いと現実の狭間で苦しむことになります。
ある電池メーカーの工場が隣接する小学校で、鉛中毒にかかった子どもたちの集団訴訟に関わるものの、あらゆる手段で横やりが入ります。
もしかしたら、大企業がやらかしていることは、こうして闇に葬らることがあるのかもしれないな、という目で見ていると非常に恐ろしい出来事です。
そこはマイクですから!負けはしません。
そんな時に、保険会社をバックに持ち、資金も潤沢な新しくシアトルに開設する集団訴訟をメインに扱う法律事務所から「レイチェルと一緒に来てくれないか?」というオファーを受けます。
マイクは、そこが鉛中毒患者を生んだメーカーと組んでいると思い込んでしまいますが、後にそれは勘違いだとレイチェルから教えられ、本当に自分がやりたいことがレイチェルと一緒にできる!という思いからシアトルに行く決心をします。
えっ!
ハーヴィーとのコンビ姿が観られなくなっちゃうのね・・・という残念な思い。
マイクとレイチェルの結婚式でそれを告げられたハーヴィー。とても悲しそうな表情をするんです。
1度は引き留めたものの、ハーヴィーだって、マイクの思いをわかっているわけで、ガッチリとハグをしてマイクを送り出す気持ちになるんですね。

ここ!もうウルウルしちゃって大変。共に戦ってきたもんね、苦しいときも勝利のときも一緒だったもんね。共に乗り越えたもんね。と、様々な感情が溢れてきちゃいましたよぉ。
その3 ルイスは最高にいい奴だ
ハチャメチャなキャラのルイスですが、シーズン7では結構光っていたかも!と思います。
元カノのシーラが、結婚のためにNYに移ってきていて、ひょんなことから再開した二人。他の人と結婚することが決まっているのに、シーラはルイスといたしたく、熱い言葉で誘います。
よっぽどベッドでの相性がいいのでしょうかしらね。見かけは、ルイスより婚約者の方がかっこいいけど・・・

ルイスは未練たっぷりなので、一度は断るものの、誘惑に勝てず二人は身体の関係だけ復活します。だけど、二人がシーラの事務所で鉢合わせし、翌日婚約者がルイスのところへ乗り込んできてバチバチの戦闘態勢。
そして、ルイスは同じ弁護士であるシーラの婚約者を叩きのめすために、法廷での戦いを挑むんです。
結果、ルイスのKO勝ちにはなるんだけど、彼の顔が立つように引き下がってくれないか、とシーラに頼まれます。
ルイスは、自分の勝ちにこだわり、シーラの婚約者には「ルイスが勝った」と文書にして残せと言ってたんですよ。子供の喧嘩かっ!なレベルだけど、ルイスなら言いそうだわね。
さて、勝つことにこだわるルイスはどうするでしょうか?
ここがルイスのいいところなんだけど、最後はきっちり「いい人ルイス」が出てきて、シーラの言い分を受け入れます。
するとある日、ルイスの家の玄関の前にシーラが!そして「あなたを愛してる。私のために戦ってくれた。ゾクゾクした」と。婚約者と別れてきたシーラは、ルイスはヨリを戻すことになります。
もし、ルイスが自分の勝ちにこだわって、シーラのお願いを拒絶していたら、シーラは戻ってこなかっただろうと思うんですね。
悔しいけど、シーラの幸せを思って、自分の悔しさを収めたことで、シーラはルイスの愛情を感じることができたのだと、私は思いました。どうでしょう?
そしてルイスは、マイクが抱えていた鉛中毒患者の訴訟が、集団訴訟になり、サイモンの事務所では資金がなく裁判を続けることができず、諦めなきゃならない状況になったとき、50万ドルの小切手をポンと差し出します。
返す必要はないよ、と。こんなかっこいいことありませんっ!
散らかりまくった性格だし、すぐに逆上するし、何でも物事を面倒臭くしちゃうルイスだけど、本当は愛情深い人なんです。
しかし、NYの企業相手の弁護士って、高給取りなんですねぇ~。私もポン!とやってみたいもんだわ。
その4 シカゴのジェシカ、ピンチ!
シカゴに移ったジェシカ。代表がハーヴィーになったことで、ジェシカの名前が入っているピアソン・スペクター・リット法律事務所という看板から、ピアソンを外すことになります。
そこで、ジェシカにはお金を支払い、外す大義名分を整え、無事終了かと思いきや、ピアソン・スペクター・リット法律事務所にいて、ジェシカに追い出された過去がある、ゴードンおじさんの横やりが入ります。
でっぷり太ったゴードンは、まるで意地悪な猪八戒のよう。出てくるたびに嫌味たっぷりでムカつきます。お前のせいで、ハーヴィーが窮地に陥ったじゃん!
お金や名誉やプライドや・・セレブたちのそれぞれの思惑が絡んで、まぁ面倒だこと!
そのせいで、スペクター・リット法律事務所は最大の危機を迎えてしまいますが、レイチェルのパパの協力もあり、何とか事務所は解散の危機から脱します。
ただ、シカゴにいるジェシカが弁護士資格をはく奪され、シカゴ市とずぶずぶの関係にある建設会社のボスが計画している都市開発に巻き込まれた住人を救おうと立ち上がりますが、かなり苦戦。

そこで、ハーヴィーに応戦の依頼がジェシカから舞い込みます。ハーヴィーがシカゴに乗り込んで共に戦うも、シカゴ市長と建設会社のボスの強固な関係の前で、ジェシカは苦境に立たされてしまいます。
弁護士資格も失ったジェシカは、内側から生まれ故郷のシカゴを変えていくことを心に決め、市長の右腕として新たな出発をすることを決意しました。
さてさて、ジェシカは今後どうなるのでしょうね。シカゴはジェシカの思うような街になっていくのでしょうか?
感想
心待ちにしていたシーズン7。最終話まで見終わると、一抹の寂しさが押し寄せてきます。またしばらくはお別れなのね。。と思うからかしらん。
しかも今回は、名コンビだったマイクが抜けちゃうわけですしね。ただ、ファイナルシーズンでは、ゲストとしてマイクが出演する、という噂も聞こえてきています。
シーズン7では、こじらせキャラのルイスが、まあ相変わらずこじらせてはいたものの、とってもカッコイイ一面を観ることもでき、しかもシーラとよりよい関係性を築けてよかったなぁと思いました。
文句ばかり言いながらもセラピストの所へ通っていて、ドクターに罵詈雑言を浴びせたかと思いきや一転、電話で泣きついてきたりと、ルイスらしいややこしさ全開でしたが、シーラと一緒になれたことで、少しはこじらせキャラも治まるかもですね。
ハーヴィーは、ドナを取ることで結果的にローラと別れなければならなくなったけど、少なくてもシーズン7の中では、ハーヴィーはドナに女性として魅力を感じている、というよりは、完全に深い信頼関係で結ばれている感じでした。
だけど、所詮男と女ですからね。今後はもしかしたら・・・と、私は思っています。
長く続いているドラマですが、どのシリーズを見ても中だるみすることなく、取り扱う事件、人間関係、それぞれのプライベート、どこをとっても楽しめる、非常に上質なドラマだと思います。
2011年にスタートし、すでに8年。出演者たちもみんなが8歳、年を重ねたってことですね。その変化もまた、楽しかったりします。
しばし、シーズン8スタートまでお休みですね。
