Netflixオリジナル

Netflix「スペンサー・コンフィデンシャル」これぞ娯楽映画というネタバレ感想

マーク・ウォールバーグ主演のNetflixオリジナル映画「スペンサー・コンフィデンシャル」を鑑賞しました。

気楽に観られるこれぞ娯楽映画!と感じた感想を綴りたいと思いますが、ネタバレも含んでいますことをご了承くださいませね。

作品概略

原題:Spenser Confidential
製作年:2019年
製作国:アメリカ
キャスト:マーク・ウォールバーグ、ウィンストン・デューク
監督:ピーター・バーグ
原作:エース・アトキンス
脚本:ショーン・オキーフ、ブライアン・ヘルゲランド
製作:ニール・H・モリッツ、トビー・アッシャー、マーク・ウォールバーグ他

原作は、エース・アトキンスが「Robert B. Parker’s」の死後に引き継いだ「スペンサー シリーズ」から、2013年に出版された小説「Robert B. Parker’s Wonderland」。

キャスト

スペンサー

マーク・ウォールバーグ

映画好きな人なら、どこかの作品で絶対にお目にかかっているであろうアメリカの俳優。

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今作では、正義感が災いを引き寄せ、上司をボッコボコにしちゃって5年も刑務所暮らしを強いられた元警官スペンサー役。

スイッチが入ると、見境なく相手をフルボッコ。50歳を超えても尚、胸筋隆々としたマッチョな肉体をキープしていますね。

ホーク

ウィンストン・デューク

カリブ海にあるトリニダード・トバゴ共和国出身で、NYに移住しイェール大学の大学院イェール・スクール・オブ・ドラマで演技を学び舞台からスタート。

2018年に「ブラックパンサー」のエムバク役でスクリーンデビュー。

とにかくデカいです。日本語字幕には「ジャイアン」と出てきて、その訳ナイス!と思いましたね。ちなみに身長は196センチですって。

ホークは、格闘技家を目指している練習生。まだ技や戦うテクニックが未熟ではあるものの、デカいから破壊力のあるパワーの持ち主。

ホークがスペンサーのよき相棒となって、ふたりで悪徳警官を追い詰めていきます。

シシー

イライザ・シュレシンガー

スペンサーの元カノか元妻か?のような立場なんだけど、この人が猛烈なキャラでして、パワフルっているか、変わっているというか、自己主張すごいっていうか、とにかく強烈なインパクトを残してくれましたね。

テキサス州ダラス出身で、 ボストンのエマーソン大学で映画を専攻し、『インスタント・ファミリー 本当の家族見つけました』にわき役で出演。

日本ではあまり馴染みがないけど、Netflix作品にはいくつが出演している様子。個人的には、とっても気になる存在だったので、今後の活躍も期待しています。

スペンサーに難癖付けたギャング

画像引用元:IMDb

ギャング役でゲスト出演していたのが、ラッパーのポスト・マローン

ポスト・マローンというラッパーを知りませんでしたけどね、あまりに顔のタトゥーが強烈な印象だったもんで、ちょっと調べてみました。

顔を含めた全身に無数のタトゥーが彫られていることが知られている。初めて入れたのは『Stoney』を制作したときで、ジャスティン・ビーバーと仕事をしているときに彫り師が来たことがあり、そこで『ジャスティンにはすでにいくつかタトゥーが入ってる。でも、俺のほうがジャスティンより全然タフだ』ということを証明するために彫ったという。

初めてのタトゥーはプレイボーイのバニー。

顔面にタトゥーを施した理由について、「ママを怒らせるためだったら何でも」と語っている[79]。母親との関係は良好なので、これはもちろん冗談である。

2018年7月に初来日した際、右腕と顔面に新たなタトゥーを施した

Wikipediaより

ということでございました。

歳を取って、顔に皺が出てきちゃったとき、このタトゥーはどうなるのかな?なんて思ったりしてね。

ざっくりあらすじ

上司をボッコボコにしたことで収監されたスペンサー。5年の刑期を終え、長距離トラックの運転手になって静かに暮らそうと計画していたところ、ボストン警察の警官2人が殺される。

元警官のスペンサーは、同居人の格闘家志望ホークと組んで、事件の裏にある陰謀を突き止めることになる。

感想

今作でタッグを組んだピーター・バーグ監督&マーク・ウォールバーグの作品には、2013年に発生したボストンマラソン爆弾テロ事件の裏側を描いた「パトリオット・デー」

あるものを22マイル運ぶミッションのサスペンスアクション「マイル22」がありまして、個人的にはどっちも好き。

今作は、今までのタッグ作とはがらりと雰囲気が異なりまして、サスペンスとは言い難いし、単純なアクション映画でもないような気がするし、ジャンル分けするとしたらコメディって感じでしょうか。コメディアクションかしらね?

お腹を抱えて笑えるほどじゃあないけど、ちょいちょい笑いを差し込んでくれるところ、スペンサーとホークの相性がいいんだか悪いんだか理解しがたいけど、なんとなく問題解決に向かっていくゆるい感じが好きでしたねぇ。

正義感にメラメラと燃えるスペンサーのクローズアップで終わるラストは、もしかしてその続きがある?とも思えたし、もし続きがなかったとしても、スペンサーの変態正義感の象徴のような表情がサイコーです。

原作が「スペンサーシリーズ」による作品なので、もしかしたら映画の続編、ホントにあるかもね。

出所前の災い

上司をボッコボコにしたことで刑務所暮らしだったスペンサーがいよいよ出所を迎えた日、スペンサーにいちゃもんを付けに、いかにも悪そうな、アメリカの刑務所にはこういう人がいるんだろうな、と思わせる男たちが寄ってきます。

スペンサーは一人で複数の屈強な男たちを相手に戦い、優勢かっ?!と思いきや、敵のひとりがアイスピックのような武器を忍ばせていて、それで腰のあたりを刺されちゃうんですね。

だけど、ノープロブレム。

特にお咎めなしで出所しちゃうわ、刺されたのにガーゼを張ってあるだけだわ、って、そんなことありですか?

というところにコメデの要素アリ!なんですね。問題はそんな細かいことじゃないってことです。映画の冒頭を盛り上げるだけの単なるさわりです。

強烈なキャラのシシー

娑婆に出ると迎えに来てくれていたのは、旧知の仲のヘンリー。するとそこにシシーが爆音を轟かせ、赤いバラの花束を持って登場。

オトコの出所にバラの花束?という違和感を持ちますが、シシーのキャラを知れば知るほど、その違和感が受け入れられるようになっちゃうんですね。

「5年も待ってられるかっ」「クソ愛してる」と言いながら、家の2階からスペンサーの家具を道に投げ捨てるとか

レストランのトイレで用を足しているスペンサーに歩み寄り、文句を言いながら詰め寄って、結果的にふたりは一線を交えちゃうんだけど

その声の激しさが、レストランで食事を楽しんでいるお客さんたちにも筒抜けとか

一線を交えた後、スペンサーから「スカートにシミが付いてるよ」と指摘され、気にする風でもなく「あら、お土産ありがと」とさらりとトイレから出て行っちゃうとか

強烈でパワフルで破天荒で、絶対に私にはできないことのオンパレードだからこそ、シシーに猛烈に惹かれちゃったりしましたね。

きっと、こういうタイプの女性は、いざとなったらとことん信頼している人の味方になってくれるに違いない、ってね。

こういう単純さも好ましい

ある警官の死に不信感を抱いたスペンサーがホークと共に事件の真相に迫っていくという話しで、特に複雑な伏線があるわけじゃないし、そう来たか!という意外性もなく話は進んでいきます。

ラストのスペンサーが憧れていた戦車のようなトラックで敵陣に乗り込んでくるシーンなんて、そこにそのトラックを使ったか、と何故か笑えちゃうんですね。

なぁーんにも考えずに、ハラハラドキドキせずにただひたすらボケーっと展開を楽しみ、時々ぷぷっと笑えて、最後はスカッとする。これぞ、娯楽映画です。

個人的に、サスペンスや医療系のドラマや映画が大好きで、シリアスな作品だとものすごくハラハラドキドキしちゃうし、たくさんの血や斬殺死体やドロドロした場面を見るわけです。

そんな作品ばかりブッ続けで見ていると、たまに悪夢を見て跳び起きることがあります。あーーー、怖かったぁ、ってね。

これは、絶対にドロドロ作品の見過ぎによる悪影響だと自分では思っておりまして

だから、たまにはポップコーンとコーラ片手にボケーっと見てぷぷっと笑える作品が非常に好ましく思えたりするわけです。

ポップコーンとコーラじゃなくてもいいけど、ボケーっと楽しみたい!気分の方にはおすすめの映画です。