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Netflixドラマ「スカイラインズ危険なビジネス」ネタバレ感想|危険な展開が見逃せない!

Netflixオリジナルのドイツ製作ドラマ「スカイラインズ危険なビジネス」を鑑賞してみました。

エピソード1を見たくらいじゃ、このドラマの高揚感は伝わってこないので、ちょっとだけ観て面白くないと思っても是非続けてください。

最初の頃は、色とりどりに風呂敷たくさん広げてみました!的な展開で、登場人物それぞれの生活が断片的に描かれていて、それが全くつながっていかないわ、登場人物多いわ、顔が似ていて識別できないわ・・・

人の顔を覚えるのが精いっぱい。名前も一致させるのは諦めて、なんとなぁーくな感覚で観ていました。

ところが、エピソード3くらいからぎゅっと凝縮しだして、ヤバいぞ!大丈夫か?というハラハラ感と共に、登場人物も様々に絡んで俄然面白くなってきます。

そんなドラマの感想を綴ってみたいと思いますが、ネタバレも含みますことをご了承くださいませね。

スカイラインズ 作品の概略

原題:Skylines
製作年:2019年
製作国:ドイツ
キャスト:エディン・ハサノビッチ、ペリ・バウマイスター、ムラタン・ムスル
監督:デニス・シャンツ
脚本:デニス・シャンツ

シリーズ1、全6話。「大人向け」ドラマに指定されています。

音楽レーベル「スカイライン」の創設者でラッパーのカリファを演じているムラサン・ムスルは、オーストリア出身の俳優でもありラッパーでもあります。

1996年にSua Kaanというグループを立ち上げ、Aqilというステージ名で活躍していました。

グループ名の「Sua Kaan」は、トルコ語でSuが水、Kanが血を意味しています。

ジランを演じたキャロル・シュラーもミュージシャン。作中では”ラップが好きだけど、思いっきり下手くそ”という設定になっていたのが気の毒なくらい、キャロルの歌はハスキーボイスでとても素敵です。

3分越えの動画で少し長いけど、興味のある方は聞いてみて下さい。

ラップミュージックが存在感の大きい脇役になっている今作の音楽編集を担当したのは、メリーポピンズリターンズや007スカイフォールも担当したルイス・モリソン。

ざっくりあらすじ

画像引用元:IMDb

ラッパーのトニックとコンビを組んでいるジンは、ある日、音楽レーベルのプロデューサーから声を掛けられます。ひとりで事務所に来いと言われ、そのことをトニックに言えないまま音楽レーベル「スカイライン」と契約を結ぶことに。

一方、トニックはジンの妹リリーと付き合い、後にそのこととジンがスカイラインとの契約を黙っていたことが原因で仲たがいしてしまいます。

刑事のザラは、麻薬カルテル逮捕に向けて、情報屋を雇って情報収集をしつつ捜査活動をしていますが、仕事にのめり込むあまり、夫や娘との関係が悪化する一方。

上級職の試験を受け、合格すれば現場から離れ、家族とも一緒にいられる時間が増えるからと挑戦しますが、果たしてザラは、本当に現場から離れたいと思っているのか?

ザラが使っていた情報屋も警察との癒着がバレて、拷問されてしまいます。そうしたことをどう思っているのか?クールで感情をあまり表に出さないザラは、上司からも夫からも不信感を買ってしまいます。

音楽レーベル「スカイライン」は、ラッパーのカリファとプロデューサーのセミルが立ち上げた音楽レーベルですが、大手レーベルとの提携話が持ち上がっています。

そんな時、カリファは、兄と久しぶりに再会。兄から、事務所の一室を使わせてほしいと頼まれ、部屋を提供したことがたくさんのトラブルに巻き込まれるきっかけとなってしまいます。

画像引用元:IMDb

一方、ジンと妹のリリーの父親は、よく使っていたホテルの従業員に隠しカメラでインサイダー取引の会話を盗聴され脅迫されてしまいます。

ある日、父親が事務所で脅されている姿をジンが目撃し助けます。後日、カリファの兄の元で働いている音楽好きのジランと一緒にいたとき、偶然父親を脅していた男を見かけ、後をつけたことでジンは事件に巻き込まれてしまいます。

兄と親友であり共同経営者であるセミルとの板挟みになるカリファ。大手レーベルとの提携が難航するスカイライン。

仕事と家庭の板挟みになるザラ。事件に巻き込まれながらも、あることを守り通そうとするジン。

ざっくりあらすじを紹介するつもりだったのに、長くなっちゃいました。それほど、登場人物も多いし、その人たちが複雑に絡み合っているし、闇の世界の影響を表の世界が受けちゃうし、そんな複雑な状況になっちまうところにこのドラマの面白さがあります。

感想

その1 登場人物多くて顔も似ている

西洋人がアジア人を見ると、みんな似ていて識別しづらいと聞きますが、それは反対も然り、と思うんですね。

今作は、ドイツのドラマですが、ドイツは移民もたくさんいるので、ドラマも生粋のドイツ人ばかりではなく、いわゆるチンピラ的な人たちは様々な国から来ていたりしています。

どの人がどこの国の人か、その国はどこにあるのか、そんなことまで覚えるのは早々に放棄しましたけど、いわゆるチンピラたちはみんながいかついし、みんなタトゥーを入れてるし、どいつもこいつも髭面だし・・・

最初は違いが判らなくて、結構頭の中はパニック。そんな状況であるにも関わらず、エピソード1は大風呂敷全開な趣で、話しが跳ぶったらないんです。

けどね、必死に食らいついていくと、その大風呂敷が次第にまとまって荷物を包み始めるから興味深いわけです。

その2 恩は押し付ける物じゃない

カリファの兄アルダンが登場してから、スカイラインもカリファとセミルの関係性もぎくしゃくしてきちゃうんですね。

画像引用元:IMDb

この方がカリファ。すっごい肩幅で、胸板分厚くてごっつい体格なんだけど、もしかして中年太りも入ってる?と思われるお腹もしています。でも、この迫力ならちょっとくらいお腹出てても、そこは愛嬌です。

黒髪のツーブロックに髭面ですが、薄いブルーの目がとてもきれい。。

カリファが音楽レーベルを立ち上げることができたのも、ラッパーとして日の目を見ることができたのも、兄アルダンの出資があってこそのことだったんだけど、アルダンはそれをぎゅうぎゅう押し付けてくるわけです。

「俺様のお陰だろ!」って感じで。

まあ、そうには違いなかもしれないけど、弟の成功を喜び、出資者としての利益に預かれればそれでよし!とできないのか。

そこにはきっと「嫉妬」も絡んでいるんですよね。だけど、欲を出しすぎちゃ嫌われるし、疎まれるし、憎まれるし、最後には排除という方向になっちゃうと思うんですけどねぇ。

どちらも傷つかない「ソコソコ」で納得出来ないのか。そこには、兄の威厳っつーか、兄としてプライドってのがあるのかもしれません。

暴力や抑圧だけで人を支配しても、尊敬は得られないし、窮地に陥ったとき、下の人たちは決してついてきてくれないと思うんですけどねぇ。どお?

アルダンの出現により、共同経営者のセミルとの仲もぎくしゃくはしてくるんだけど、このセミルってやつが最初は胡散臭いと思ったものの、実はとってもいいヤツで、人は見かけじゃないんですよ。ハイ。

その3 ジランの才能を開花させる

アルダンが連れてきた仲間の中にいた紅一点のジランは、音楽が好きで、スカイラインでレコーディングをしようとするも、まああああ才能はない。

みんながそれを感じていた中、プロデュースを任されたのが新人のジン。はっきり言って、任されたというより、押し付けられたってことです。

ジンがアドバイスしても、一向に改善せず怒鳴りたてるだけのジランのラップ。

画像引用元:IMDb

ところが、車の中で聞いたジランの柔らかな鼻歌に、ジンが光りを見つけます。次第にジンのアドバイスを聞くようになってきていたジランも、ジンが言う通りに歌を歌い、それをジンがアレンジするんですね。

そして出来上がった歌が、とってもいいんです。この歌、私は好きですねぇ。

その4 音楽も楽しめる

舞台は音楽レーベルの事務所だし、レコーディングシーンやそれを支えるプロデューサーたち、カリファのラップ等々、音楽シーンも存分に楽しめるドラマです。

実際、アルダンとセミルの板挟みになって、音楽活動に身が入っていなかったカリファが、最後には再び音楽に目覚めるシーンがあるんです。

それをセミルに披露して、いいじゃん!沁みるね!とハグ。めでたし、めでたしです。

このドラマの音楽シーンは、多くのミュージシャンの協力があり、ジンが作るビートはプロデューサーのベン・バザジアンが担当。

ベルリンで2018年まで活躍していたヒップホップデュオSXTNのNuraも出演し、歌を披露しています。

Nuraに新人ながらジンがアドバイスするシーンもあり、音楽が好きな人にとって、より素晴らしい作品が出来上がることに対しての団結心を感じたりもして、ある種そこは「勝ち」を意識して頑張る部活とイコールかもしれません。

その5 若者にありがちなヤジ

カリファがあるスタジオに入るとき、入り口前に若者が数人たむろしていて、カリファに向かって「田舎者のくせに」とか「いい気になってる」とか「ファンなのは母親だぜ」とヤジを飛ばすんです。

若者がそうした感覚を持つのは、自分も若者だった頃があったから、よぉーくわかるんだけど、そう言っている若者たちもいずれ必ず歳を取るんです。

若い頃は、自分がおじさんやおばさんになるなんて想像もつかなかったけど、必ずみんな平等に歳を取ります。

その時、どんな仕事に就いていようと、どんな環境で暮らしていようと、歳を重ねたことは価値のないことという意味の発言は、必ず自分に返ってきます。

スタジオ入りしたカリファは、インタビューを受けて自分の生い立ちを語るんだけど、それはきっとカリファを演じたムラサン・ムスル自身の音楽に対する思いも込められているのでは?と感じました。

フランクフルトラップ界のキングに無礼な発言をした奴らが、そのまま無事なはずはなく、後からボッコボコにされてましたけどね。フン!己を知れ!ってことですよ。気持ちいーーー。

まとめ

シーズン2に続くのかどうか?ラストは続きそうな気もするし、これで終了とも思えるような終わり方だったので、何とも言えませんが、

ザラの上級職試験はどうなったのか?とか、カリファがジンのプロデュースで出そうと決めたアルバムの行方は?とか

ジンの妹の新しい職場がトラブルになりそうな気もするとか、父親の仕事はその後どうなったか?とか、ジランはどこへ行ったのか?とか、

強欲アルダンのスカイラインでの立場はどうしているか?とか、いろいろ疑問点が残ったままだったりもするので、個人的にはシーズン2が観たいドラマです。

大人向けに指定されているのは、麻薬や暴力が絡んでいるためで、セクシーなシーンはありません。

ラッパーとして成功したカリファが家族のために家を購入するために内見するシーンがあって、その家ってのがべらぼうにデカい!そしてうっとりするほど美しい!

女子的にはそこも見どころです。

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