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Netflix映画「新作Shaft/シャフト」2019ネタバレ|3世代シャフトの軽快コメディアクション

コメディはあまり好きなジャンルじゃなかったはずなのに、最近Netflixで観ているコメディ要素のある作品は、意外なことにどれも気に入ってたりしています。

そのひとつが日本では未公開で、2019年Netflixの独占配信となっている、サミュエル・L・ジャクソン主演で2000年に公開された「シャフト」の続編、新作「シャフト」です。

ドタバタしながら二人で事件を解決していく親子バディのコメディアクション。ゲラゲラ笑えるわけじゃないけど、パパとジュニアのやり取りに「ふっ」とおかしくなります。

もしかしたら、若い頃は苦手だったコメディが、年を取って好みが変わり、受け入れられるようになったのかもしれません。

うーーん、だとすると歳を取るのも悪くないのかなぁ~。いや、やっぱりヤダな。

では、新作「シャフト」のあらすじと感想を綴ってみたいと思いますが、ネタバレしておりますことをご了承くださいませね。

作品の概要

『シャフト』(原題:Shaft)は2019年に公開されたアメリカ合衆国のアクション映画である。

監督はティム・ストーリー、主演はサミュエル・L・ジャクソンとジェシー・アッシャーが務めた。

本作はアーネスト・タイディマンが1970年に発表した小説『Shaft』を原作としている。また、本作は2000年に公開された同名映画の続編でもある。

なお、本作は日本国内で劇場公開されなかったが、Netflixによって2019年06月28日に配信された。

『シャフト』Wikipediaより

2000年公開「シャフト」の概要

2000年に公開され、ニューヨーク市警察の刑事:ジョン・シャフト(サミュエル・L・ジャクソン)主演の1971年『黒いジャガー』リメイク作品。

『黒いジャガー』は、ブラック・パワー・ムービーとして評価を得ている作品。この作品の中では、ジョン・シャフトは私立探偵で、演じたのはリチャード・ラウンドトゥリー。

2000年の『シャフト』では、主人公シャフト(サミュエル・L・ジャクソン)の伯父役で出演。

2019年版「シャフト」は、日本では劇場公開はなく、Netflixの独占配信。

キャスト

アンクル・ジョン・シャフト(祖父)

リチャード・ラウンドトゥリー

『黒いジャガー』でジョン・シャフト役としてデビューしたNY出身の俳優。

武器を調達するために、ジョン・シャフトが息子のジュニアを連れて、アンクル・ジョン・シャフトの家を訪れます。そこでじーさんは、初めて孫と対面。

隠し収納になっている壁には、ずらりと銃が並んでいて、敵地に乗り込む息子と孫に「丁度退屈してたんだ」と、付いていきます。が!じーさん、大丈夫か??

ジョン・シャフト

サミュエル・L・ジャクソン

2000年の「シャフト」では、ニューヨーク市警察の刑事。今作では、私立探偵。息子と共に危険に晒されたことで、妻からは三下り半を突きつけられ、それ以来息子とは会わずに暮らしています。

毎年、誕生日にはJJにプレゼントを送っているものの、そのセレクトは大いに難あり!で、JJもいつしかプレゼントを開封しなくなるというKYなパパ。

ジョン・シャフト・ジュニア(JJ)

ジェシー・アッシャー

1992年2月29日生まれ、メリーランド州出身。

「インデペンデンス・デイ」の続編として2016年7月に公開された「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」で、ウィル・スミスに代わり抜擢されたのがジェシー・アッシャー。

両親が離婚後、母親の元で育ち、マサチューセッツ工科大学に進み、FBIへ分析官として就職した優秀な3代目ジョン・シャフト。

父親の事務所を訪ね、久しぶりに会ったのに「GAPの服着て、大卒で安定した収入があるのは白人」という評価。ジョン・シャフトの偏見っぷりがサイコーです。

ジョン・シャフトの元妻:マヤ

レジーナ・ホール

劇場未公開映画「ヘイト・ユー・ギブ」では、教育熱心な母親を演じていましたが、今作でも息子を思う母親役。

...

映画は、1989年からスタートし、JJが25歳になるまでをサクッと映像で追っていますが、時代と共に変化するマヤの髪型にも注目!

ジョン・シャフト・ジュニアのガールフレンド:サーシャ

アレクサンドラ・シップ

2019年6月公開の「X-MEN:ダーク・フェニックス」にも出演。

JJとは幼馴染でドクター。賢く勇敢なサーシャにJJは助けられます。お互い思いを寄せてはいるものの、幼馴染という関係からなかなか抜けられないというもどかしさ。

その背中を押すのが、破天荒なパパやじーさん。

あらすじ

画像引用元:IMDb

その1 1989年から現在までのJJ

映画は、ジョン・シャフトと妻のマヤが、まだ赤ちゃんのJJと3人で車の中にいるシーンからスタート。

あれ?音楽が80年代ぽいかも?と思ったら、はい!設定が1989年。マヤの髪型も攻めてます。

車の中にいるところを襲撃され、そのことが原因となり、ジョンとマヤは別れ、それから父親不在のまま成長していく過程がフラッシュバックのように展開されますが、音楽もその時代にちゃんと合わせてあってナイスです。

マサチューセッツ工科大学を卒業して、サイバー・セキュリティの専門家でFBIの分析官になったJJ

久しぶりに幼馴染のサーシャとカリムと楽しく飲んだ翌日、母のマヤから電話で「カリムが薬物の過剰摂取で亡くなった」という知らせを受けます。

その2 カリムが亡くなった真相を突き止めたい

昔、薬物中毒だったものの、今は立ち直って、軍に在籍していた経験を活かし、退役軍人のためのリハビリ施設を立ち上げたと言っていたカリムが、過剰摂取で亡くなるはずがないと、FBIのデータを調べるJJ.

そして、その死因が記載してあるデータを、ドクターであるサーシャに見せると、こんなに大量な麻薬をひとりで打てるはずがない、こんなのあり得ない、と言いわれ、JJはカリムが亡くなった真相を突き止めようと行動します。

が!そこはハーレム。

うろうろしているだけで、チャリに乗った少年に情報料としてお金を巻き上げられ、入っていったビルでは殴られ、出直すことに。

その3 ジョン・シャフトを訪ねてみる

ひとりでは太刀打ちできない、と感じたJJは、FBI内部に助けを求めず、私立探偵をやっている父親の事務所を訪ねます。

そこには、自分とは何もかもが正反対の父の姿が・・・。破天荒なんですよ、パパは。JJには全然通じていないけど、ものすごくJJのことも大切に思っています。

ま、それを上手に表現できるほど器用じゃないんですけどね。

ただ、破天荒なジョン・シャフトのセリフで、ひとついいこと言うじゃ~ん!と思ったのが「女を喜ばせるのは男の役目だ」これ。

「喜ばせる」にもいろんな意味があるけど、広い意味で全てのオトコがそう思ってくれていたら・・・もっと世の中、平和かも、と思っちゃうのはオンナの身勝手?

そんなセリフを吐けるのは、日本で言えば昭和時代の男だからでしょうかね。

そして、バックにはザ・ロネッツの「Be my baby音楽が流れています。粋な演出だなぁーと。

さすがにおばちゃんな私も現役時代のザ・ロネッツは知りませんが、遥か60年ほど前の音楽なのに、今聞いても、いや今聞くと新鮮だったりします。

と脱線しましたが

とにかく、JJはカリムの死の真相を探るために、助けを求めたのがパパだったわけです。有無を言わさず、すぐにJJを伴って出かけるジョン・シャフト。

その行動力がイカスよねぇ。

その4 カリムが巻き込まれたのは?

画像引用元:IMDb
ざっくり言ってしまうと、カリムは麻薬組織の闇ルートを知ったために殺されちゃったんですね。

ストーリーとしては非常に単純だし、麻薬組織が絡む物語としては王道な運びだし、特に変化球もありません。

父親と息子がカリム事件の真相を暴いていく過程で、信頼関係を築き、そこにじーちゃんまで加わってシャフト3世代の活躍がエッセンスとなるわけです。

カリムは、ひとりで行動した結果、FBIのテロ対策強化の邪魔をしたと、停職処分になります。

最終的に、JJの活躍で麻薬組織の闇ルートが解明され、昇格して復職が叶いますが、オレは戻らねーよ!と、そんな言い方はしてないけど復職を蹴ってしまいます。

ほら、やっぱりシャフト家の「血」じゃん!ってことでチャンチャン。

感想

ストーリーとしては、よくあるネタですが、そこにずっと会っていなかった父親と息子の関係を絡めています。

他の映画ブログの評価には、全く面白くない、という意見も見かけましたが、もしかすると映画に対する感想は世代ギャップがあるかもしれません。

少なくとも私は、冒頭の1980年代音楽で「お?!」と、気持ちを持っていかれましたから。

大人になって再会した息子は、世間一般では優秀で清潔感のある好青年と思われるだろうけど、ジョン・シャフトにとっては「GAPを着て、白いスニーカーを履いた息子」は好みじゃなかった様子。

それに対しても、遠慮なくずけずけと文句をタレ、そんな父親に「なんだコイツ!ムカつく!」と感じているJJ。

最初こそ相いれない、反発ばっかりな二人なんだけど、父親と共に行動しているうちに「シャフト家」の血が流れていることを、二人がそれぞれに感じるんですね。

ああ、やっぱり親子なんだ、ってね。

親は選んで生まれてこれないし、親だからと言って尊敬できる部分だけじゃないし、そこ!ムカつくんだよね、絶対そうはなりたくない!と思っていても、

どこかに親と同じ血が流れていることを感じたり、あれ?同じようなことしてるじゃん、と思ったりしますよね。

どれだけ逆らっても、流れている血やDNA細胞はどうにもすることができないんです。

じゃ、仕方ないよね。あるがままを受け入れて、その上でハッピーにやろうぜ!って話しです。そこは逆らっても無駄なんです。

JJもいつしかそんな気持ちになり、破天荒な父親の姿を追うようになります。途中、酔っぱらうとべらぼうに拳法が強くなるJJのクールでシャープな戦いぶりがステキでしたねぇ。

強い男は、それだけでモテるはず。銃は嫌いなんだよ、とか言ってるのに、銃を持って撃ってみたら、素晴らしい腕前!ひけらかさない男はモテるんですよ。

気楽に楽しめる娯楽要素たっぷりなコメディアクションなので、週末に暇だぁ~と思ってだらだらしている人におすすめかも。