サスペンス

映画「サーチ/search」のキャスト&ネタバレなしの感想!結末まで気を抜けない!

全編がPCの中で展開されるという新しい試みの作品「Seachサーチ」はなるほど!の嵐でしたね。

そんなことできるのか?と感じていた私は、もう過去の人か・・と感じたりもして。だって!「Seachサーチ」の監督はまだ20代!フレッシュな感性を持ち、今後が楽しみとも言えます。

しかも、後半に行けばいくほど、面白くなる!すんなり結末に向かうのか?と思いきや、そこからがまた面白い。

ということで、サスペンス・スリラーという大好物なカテゴリーの映画でしたんで、ネタバレしないようにご紹介したいと思いますぅ。

キャスト

*ジョン・チョー*

行方不明になった娘を探す父親:デヴィッド・キム

俳優・コメディアン、ミュージシャン・声優。身長176cm。韓国ソウル出身。牧師だった父の仕事の関係で、6歳のときにロサンゼルスへ。カリフォルニア大学バークレー校で英文学を専攻。97年にスクリーンデビュー。

*ミシェル・ラー*

行方不明になったジョンの娘:マーゴット・キム
Netflixドラマ「ギルモア・ガールズ:イヤー・イン・ライフ」に出演

*デブラ・メッシング*

行方不明になったマーゴットの捜査を担当した刑事:ローズマリー・ヴィック刑事

*サラ・ソーン*

ジョンの妻でマーゴットの母親:パメラ・ナム・キム

*ジョセフ・リー*

ジョンの弟: ピーター・キム

アメリカ映画の主役が白人ではない時代の到来

父親役のデヴィット・キム氏は、コメディ映画「アメリカン・パイ」で注目を集め、第2弾「アメリカン・サマー・ストーリー」から第4弾「American Reunion」までシリーズ全作に出演し、リブート版「スター・トレック」ではエンタープライズ号のクルー、スールー役に抜てきされるなどの実績があるものの、他のキャストは特に有名なわけでもなく、主要出演者もごくごく少ない。

アメリカ映画だけど、何故主人公が韓国系アメリカ人なのか?アメリカ人ではいけなかったのか?そこに監督の意図するところがあったのか?などの疑問が沸いた私は、古い人間なのかも。

監督がインド出身のインド系アメリカ人だから、国際色豊かな映画とも言えるわけで、アメリカでは「クレイジー・リッチ」の大ヒットで、アジア系俳優の主演作が注目を浴びている傾向があるようで、サーチもその波に乗ったとも言えるらしい。

主人公は白人じゃないと映画はヒットしないと言われていたハリウッドで、黒人の監督・キャストによる「ブラックパンサー」は大ヒットしたし、クレイジー・リッチやこのサーチもアジア人が主役。

古い固定概念に囚われてると、いい作品を見逃しちゃうかもしれないから、時代の流れを素直に受け入れることも大事かな、と感じた作品でもあったかな。

監督

インド・ハイデラバード出身のインド系アメリカ人。南カリフォルニア大学で映画製作を学ぶ。

23歳の時、グーグルグラスのみを使用して撮影した2分半の短編映画「Google Glass: Seeds」(14)をYouTubeに投稿すると、24時間のうちに100万回以上の再生回数を獲得。

その直後、ニューヨークのグーグル・クリエイティブ・ラボに招かれ、2年間グーグルのCM制作などに携わる。物語がすべてパソコンの画面上で進行していくサスペンススリラー「search サーチ」(18)で劇場映画監督デビューを果たし、同作でサンダンス映画祭の観客賞などを受賞した。

引用元:映画.com

非常に斬新な映像だったけど、若いからこその発想だろうし、時代が変わることで、映画も新しい表現方法による世界観が生み出されるんだな、ということをこの作品によって教えられた感じ。

ただ、またほんの少し時代が進んだら、一気に古臭い映画になってしまう可能性大!とも言えるわけで、斬新さは成功か失敗か?諸刃の剣でもあるかしらね。

アニーシャ・ガンディにとっては、初の劇場映画作品だけど、わずか60スクリーンでの公開で3日間の動員が3万4574人、興収4647万円という成績なんですって。すごいね☆

あらすじ

親子3人で幸せに暮らしていたキム一家。その幸せの記録がPCに次々と保存されるも、デビッドの妻は娘の成長を見届けることなく病死してしまう。

父と娘、二人の生活が始まり、娘はテストを控えた高校生。ある日、友達の家でテスト勉強をすると連絡が入ったきり、娘は帰宅しなかった。

単なる家出なのか?誘拐事件なのか?何もわからないまま37時間が経過。娘の無事を信じる父デビッドは、娘マーゴットのPCにログインしてSNSをチェックする。

そこには父が知らない娘がいた。

不安に駆られる父デビッド。やがて警察が動き出し、デビッドがSNSから拾い集めた情報を警察に伝えつつ、捜査が進んでいく。

マーゴットは無事なのか?何故消えてしまったのか?SNSの世界にあるマーゴットの姿とは?

感想

その1 PCの中だけの展開ということについての感想

全編PCの中での展開って、どーゆーこと?と思ったし、そんなの見てて疲れちゃうじゃん!とも思っていたけど・・・いやー、そこはプロです。

見ていると「確かに!」「なるほど!」が満載。

PCの中には、動画もあるし、画像もあるし、テレビ電話だってあるし、チャットもあるし何でもできちゃうわけだから、それを映画に組み立てるのは、それほど難しいことじゃないんだ!と激しく納得できるし、不自然さは感じない。

父親が娘のSNSを見ると、そこには父親が知らなかった娘の姿があり、PCを見つめながら父としての苦悩が表情だけで読み取れる。

ぱぱ・・辛いです。

PC画面上には、マーゴットが最後に訪れたかもしれない場所を示すgoogleマップまで出てきちゃって、むしろわかりやすかったりもしちゃう。

アニーシャ・ガンディ監督の新しく斬新な手法に脱帽って感じ。

その2 ネタバレなしで全体の感想

ネタバレしないように感想書くね。

まずはラストシーンにホッと胸をなでおろす。理由は映画を観てのお楽しみ。

事件が解決の方向に向かい、あーやっぱりそうなるのね、と思いきや、物語が全然違う方向へ舵を取るから、俄然面白くなっていくのよ。

だから途中で眠くなっちゃ、絶対にダメよ。

でもさ、考えてみれば確かに自分専用のPCには、自分の様々な情報が詰め込まれているわけだから、それを誰かが見たら、趣味から好み、関心事、交友関係までわかっちゃうということでしょ。

ちょっと怖いわね。

普段は仲の良い父と娘だって、高校生なら親に秘密があって当たり前だけど、親としては知りたくなかった事実や、娘の孤独、してはいけないこと、娘の苦悩を知り辛くなっていくのね。

理由があって家でしたのか、それとも誘拐事件なのかさえわからなくて不安が募る中、マーゴットを探すためにPCの中を深く掘り込むほど父は傷ついていく。

そうしているうち、マーゴットの行方に対する突然の情報が入ってくる。

えっ?そんなことってあり?って感じなんだけど、その情報によって俄然、映画が面白くなるのよ。

父親の不安と暴走の中には、確かな娘への愛があって、娘がいなくなったことで娘の気持ちに気づくことができたという親子の絆を描いた作品でもあると思うのね。

私は父親と仲が良かったわけじゃないけど、こうして全ての父親が娘のことを思っているんだろうな、と感じたかな。

日本人は、自分の気持ちを言葉にするのが下手だけど、身近な人にこそ日頃から感謝の気持ちを伝えておかなくちゃなぁとも思った。

斬新な映像は一見の価値あり!です。