ハリウッド映画で大好きな「ドラゴンタトゥーの女」の原作はスウェーデンで、スウェーデンではミレニアム3部作として映画化されています。
2012年に公開された「ヘッドハンター」というサスペンススリラーは、本国での公開前にハリウッドでリメイク権が獲得されたノルウェー発の映画ですし、2019年に公開された「アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場」はフィンランドの作品。
北欧のサスペンス映画やドラマが面白い!と話題です。
今回、U-NEXTで視聴したのが、シリーズ1全6話のスウェーデン発のサスペンスドラマ「RIG45 絶海に潜む闇」。これはおすすめです!
個人的にはラストのまとめ方が好みではなかったのですが、ラストに至るまでのドキドキやハラハラは半端ないです。
全話暗くてギュッと憂鬱も詰まっていますが、明るいサスペンスなんてのはないですし、そんなんドキドキしませんしね。
舞台が、四方を海に囲まれた石油・天然ガスを掘る海洋掘削基地。逃げ場のない場所で、次々と人が亡くなってしまうのですが、さて?事故か事件か?
サスペンスドラマなので、核心に触れず、感想を綴ってみたいと思います。
Contents
作品の概略
逃げ場のない海で、ひとり、またひとりと…。絶海を舞台にした新感覚北欧サスペンス!
北海に浮かぶ海洋掘削基地・リグ45で作業員のリトヴァが転落死した。
本社からの要請で調査に派遣されたアンドレアは、メンテナンス作業員7名と死んだリトヴァの調査を開始することに。しかし、次々と不可解な事件が起こり始め…。
*「リグ」とは石油・天然ガスを掘る海洋掘削基地のこと。海底下数千メートルまで掘り進めることができる大型装置で、厳しい基準を満たした者のみ作業員になれる。
北欧サスペンスドラマ「RIG45 絶海に潜む闇」U-NEXTより
2020年にシーズン2も配信されましたが、ストーリーはシーズン1で一旦、完結しています。シーズン2より1の方が個人的には面白かったかな。
出演している俳優さんたちは、フィンランドやスウェーデン、アイルランドなど北欧出身者が多数。
プロデューサーのひとりである「ベロニカ・エリクソン」は、ハリウッド映画の「ドラゴンタトゥーの女」では製作クルーとして携わっていました。
フィンランド出身の監督のアク・ロウヒミエスは、「アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場」の監督も務めています。
北欧サスペンスドラマ「RIG45絶海に潜む闇」はU-NEXT
の独占配信になっています。
感想
サスペンス作品なので、核心に触れずに感想を綴りますが、ネタバレは含まれていますことをご了承くださいませね。
感想その1 何よりロケーションが恐怖感を煽る
ここです!舞台はここ!
見えますか?波の中央にある建物。エイリアンが襲ってきた宇宙船を思い出すのは私だけでしょうか?この佇まいだけで、もう事件の匂いがしてきますもん。不気味でしょー。
リグのメンテナンス作業員のひとりが転落事故で亡くなり、その調査のために本社からアンドレアが送り込まれてきます。
ヘリでアンドレアが到着後、嵐になりリグから脱出することも援助要請をすることもできなくなっちゃうんです。
施設の食堂や職員の個室は建物の中にありますが、一歩外に出ると全てが鉄骨。柵から見下ろすとそこは荒れ狂う海、空を見上げると分厚い雲。上も下も恐怖でいっぱい!なんです。
何しろ、私は泳げませんし、膝より上が水に浸かるだけでおぼれちゃうような気がするほど海が怖い。だもんで、柵から海を見下ろす映像は、サスペンスは抜きにしてマジ!恐怖です。
そんな施設の中を、カメラは意味深に上へ下へ、そして横へと、あちこち舐めていきます。それだけで何か事件が起こりそうな気がしてきてドキドキします。
感想その2 次々に仲間が亡くなり疑心暗鬼に
最初に亡くなったリトヴァの転落事故は、ほんの序章。明らかに人が介在したと思われる事故が次々と起こり、昨日まで一緒に働いていた仲間を見る目が変わってきます。
信頼できる人は誰?
誰もが犯人のような気がしてきます。最初のうちは動機が不明ですが、こそこそと会話をする男がいたりして、どんな秘密がある?こいつら匂うぞ!と思わせられます。
たった7人の職員ですが、それぞれ過去に傷あったり、確執のある相手がいる様子だったりと、視聴者が想像を逞しくする要素を盛り込んであります。
感想その3 あれ?もブッ混んでくる
蛇口をひねって水を飲もうとすると、何やら異臭が!タンクを調べてみると、ガソリンが混入されていました。
そこで、リグにあるペットボトルの水を集めてみると、ひとりに1本も行き渡らないほどの数。どうする?水は、命をつなぐために絶対必要だよね?
と、思うじゃないですか!
ところが、話しが進んでいくと、いつの間にかキッチンに1ダースはあると思われるペットボトルの水がデン!と置いてあるんですね。
あれ?ですよ。
置いてあるだけならまだしも、その後、ペットボトルの水を使った策を講じる場面までありまして・・・そりゃあ、おかしいだろ!と突っ込みたくなりました。
ま、個人的には、そうしたことはあまり気にならないタチですし、そのツッコミどころをはるかに凌いで物語の先が気になったので、ヨシとします。
感想その4 迷路のようなリグを利用
後半になると、生存者も少なくなり、職員の中でも派閥が出来たり、怪しい奴が概ね絞られてきたりするわけです。
リグの責任者であるミケルは、責任者であるにも関わらず、いの一番に逃げ出そうとしますから、追いつめられると人の本性がわかるってもんですね。
で、少なくなった生存者は、犯人かも?と思われる人物と、迷路のようなリグの中を追いつ追われつ、緊迫していきます。
こんな狭いダクトの中を這って進まなくちゃいけなかったりもして、閉所恐怖症の私は、観ているだけで息苦しくなっちゃう。
海も怖いけど、閉所も怖いです。どっちを取るかと聞かれたら・・・、どっちもイヤですね。あなたはどうですか?
背中を壁につけて、様子を伺いながら薄暗い廊下を進むシーンは、自分が歩いているわけじゃないのに、突然誰かが出てきそうで緊張するんですよねぇ。
これぞ、サスペンスドラマの醍醐味です。ドキドキしちゃいますから。
感想その5 誰が生き残ったのか?
そこはね、言っちゃ、いや書いちゃダメなところなので、内緒にしておきますが、えっ?!と思う人まで亡くなってしまうのには、ビックリします。
予定調和ってあるじゃないですか。
それを裏切ってくれなくちゃ、サスペンスとして失格ですよね。
嵐の中、海にポツンと建っている鉄骨の要塞、どこもかしこも薄暗く、電気の供給がストップしたりもするため、目にも暗く、物語としても暗いです。
そこが魅力でもありますが、冒頭にも書いたように、ラストがやや不満。もうちっと捻ってほしかったかな。
まとめ
このドラマを視聴して、北欧の作品を探してみたくなりました。
デンマーク・スウェーデン・ドイツの合作「THE BRIDGE/ブリッジ」、デンマークの「THE KILLING/キリング」などが、人気ドラマなようです。

「新米刑事ヴァランダー」は、Netflixオリジナルのスウェーデンドラマですが、これも面白かったです。
北欧ドラマは要チェックですね。
北欧サスペンスドラマ「RIG45 絶海に潜む闇」は、U-NEXTの独占配信ですが、31日間は無料視聴ができますので、サスペンス系ドラマがお好きな方には、おすすめです!