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Netflix映画「プロジェクト・パワー」キャストと感想|スケール感のある映像だった

ジェイミー・フォックス主演のNetflixオリジナル映画「プロジェクト・パワー」を鑑賞してみました。

5分だけの超人的なパワーが得られるドラッグ?そんな話はあまり興味ないし、と思って観始めたものの、ロビン役のドミニク・フィッシュバックがすごくよかったし、どうなっちゃうの?という興味から最後まで鑑賞。

冒頭からの引き込みって大事ですね。

感想を綴ってみたいと思いますが、ネタバレも含まれますことをご了承くださいませね。

作品概略

原題:Project Power
製作年:2020年
製作国:アメリカ
キャスト:ジェイミー・フォックス、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ドミニク・フィッシュバック
監督:アリエル・シュルマン、ヘンリー・ジュースト
脚本:マットソン・トムリン

日本では2020年8月14日に配信され、すぐにNetflixの日本でのベスト10入り、アメリカでもある日のNo.1になっていたが、エンタメまとめサイトのIMDbでは評価が6.1とそれほど高くない。

キャスト

アート(ジェイミー・フォックス)

1967年12月13日生まれ、テキサス出身。

2004年にレイ・チャールズの伝記映画「Ray/レイ」でレイを演じ、アカデミー主演男優賞を受賞。アフリカ系アメリカ人俳優としては史上3人目の受賞だったが、同時に「コラテラル」での演技にも注目され、助演男優賞にもノミネートされていた。

2007年9月14日、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに名前が刻まれている。

出演作は「ドリーム・ガールズ」「ジャンゴ」「アメイジング・スパイダーマン2」「ベイビー・ドライバー」「黒い司法 0%からの奇跡」など多数。

フランク(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)

1981年2月17日生まれ、ロサンジェルス出身。

2000年にコロンビア大学に進学。俳優業を一時休業して、歴史や文学を研究。フランス文学に傾倒し、フランス語が話せる。

1992年公開の「リバー・ランズ・スルー・イット」で子役として映画デビュー。

この作品には、ブラッド・ピットがポールという役柄で出演し、その兄ノーマンの子ども時代をジョセフ・ゴードン=レヴィットが演じyr、ヤング・アーティスト・アワードの男優賞(10歳以下)を受賞。

プロジェクト・パワーでは、自転車に乗っている撮影中に負傷したそうで、その時の映像をインスタに挙げている。

 

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I have bad luck shooting on bikes 🤕

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ロビン(ドミニク・フィッシュバック)

1991年生まれ、アメリカの女優。

劇場未公開の「ヘイトユーギブ」やTVドラマ等に出演。今後が期待されている。

ざっくりあらすじ

5分だけ超人的な力を得られる謎のドラッグ「パワー」が、謎の組織によってニューオーリンズの街に持ち込まれ、売人を介してあっという間に広がり、犯罪が多発し始める。

元特殊部隊の兵士アートは、パワーの製造元を突き止めるために動いていたところ、地元の警官フランクと、パワーの売人をしていた高校生ロビンと協力し合うことになる。

感想

5分だけ特殊能力が与えられるドラッグ「パワー」だなんて、子ども騙しなネタだな、と思って観始めたものの、冒頭から圧巻の展開で意に反して引き込まれてしまいました。

やっぱり映画って、冒頭の展開がものすごく大事よねーと再認識。

最後まで観たときに、なぁーんだ、大したことなかったよね、と思ったとしても、最初で引き込まれなければ配信系の作品は、途中でフェードアウトされてしまうかもしれませんものね。

ジェイミー・フォックスが出演していることで話題になって、全米でもある日のランキングではトップになったようだけど、ブーイング的レビューもたくさん見られる。

画像引用元:IMDb

だけど、どんな作品であろうとアンチはいるし、私は個人的に世界中で絶賛されていた「パラサイト 半地下の家族」を観ても、全く面白いと感じなかったし、何が人々からの評価につながったのかも理解できませんでした。

多分、それは私の好みの作品じゃなかったという大きな理由だったけど、こうしたSFアクション映画もベースになっているSF要素が好みじゃないとか、ヒーローに感情移入ができないとか、似たような作品がすでにあるとかという理由によるものだと思うんです。

例えば、ストーリーに矛盾があったり、あまりに説明が不十分で理解しにくかったりすれば、それは作品として完成度が低いことになるので、評価が低くても仕方ないですけど。

今作については、高校生であるロビンが、一般的な高校生という概念からすると、あまりに勇敢だったし、負傷したアートの傷を動物病院にある設備で縫合までできちゃうのは不自然とは思ったけど、だからと言って作品自体のダメージにはなってないしね。

アクション映画にありがちなのは、イヤイヤそれだけ負傷してたら絶対に動けないでしょ、というシーン。

これはどのアクション映画でもありがちなように思うんだけど、アメリカ人は日本人よりデカいから耐性があるんだ、と思って観るようにしています。

だから、ロビンが傷を縫合することが出来ちゃったのも、母親の仕事先だった動物病院で、いつも先生が動物の手術をしているとこを見学していたから、と思うことにします。

パワーがもたらすもの

でね、様々な動物のDNAから採取された5分だけ超人的能力が得られるドラッグ「パワー」は、カメレオンのように背景に溶け込んだり、モモンガのように高いビルから飛び降りることができたりと、その人によって特殊能力の現れ方が違う。

冒頭では、アートが踏み込んだ家では、パワーを過剰摂取した売人がものすごいことになっちゃうんだけど、それはもうドラッグ全般がそうした異常なエネルギーを有していてすごく危険だよ、というメッセージとして世界の若者に伝わればな、と感じます。

画像引用元:IMDb

売人から情報を少しだけ引き出したアートは、ロビンと出会い、そしてロビンからパワーを買っていた地元の警官フランクへとつながっていきます。

最初はアートを敵だと思っていたロビンだったけど、アートの使命を知って協力するようになるんだけど、その協力の仕方が尋常じゃない。

いやー、普通の高校生ならそこまでできませんよね?レベルなんだけど、ロビンのやらかすことが全てかなり痛快だったりはする。

ロビンが売人になったワケ

恵まれた生活じゃない中、母親は糖尿病で保険にも加入していない。薬代だけでもべらぼうな費用になっちゃうわけで、そのために危険を承知で売人の道を選んだロビン。

親孝行なのよね。

高校生が親の薬代のために働けますか?私なら、親不孝だけど無理かも、と思っちゃいましたね。ごめんなさい。

でもね、売人をやらなければならなかった家庭環境を知ったアートは、自分が得意なことで生きて行けるようにしろとアドバイスするわけ。

画像引用元:IMDb

高校生のときに自分の得意な事なんて、私には何もなかったけど、幸いロビンには大好きなラップがあって才能もあったワケ。それがラストシーンでいい感じの取り上げ方をしています。

パワーの陰謀

パワーを開発していた組織は、地元警察も巻き込んで極悪非道な世界征服を目的としていたわけです。まあ、そんなものよね。

深夜にシャープなスーツを着た仲買人が運んできた木箱を開けると、そこには虹色のカプセルが詰まっていて、彼は集まった若者に無料でそれらを提供します。

無料なんて美味しい話があるのか?と問いただす若者がいて、そりゃあアホでもそう思いますよね。

だけど、そこに謎集団の思惑があるわけで、無料で売人に配り街に広めることで、パワーを摂取したデータを集めていたわけです。

何が真実で、誰が正義で、何を信じていいのかわからなくなっている世の中、もしかすると世界征服を狙っているかの大国もこういうことをやっちゃうかもしれないんじゃない?と怖くなりました。

映画はフィクションだけど、近い未来に似たようなことが起こってもおかしくない世の中になってきたことがとても恐ろしい。

ラストは観てのお楽しみですが、映画は裏切らない。正義は絶対なんです。とは言え、映画は終わってもその先に何があるかまでは描いていませんからね。

謎の組織が壊滅されたからと言って、絶対的な平和が訪れるわけでもないし、悪いヤツ、私腹を肥やすことしか考えていないヤツは五万といますから。怖いですねー。

まとめ

やっぱり名の知れた俳優陣が出演している作品は、安定感があります。

ロビンを演じたドミニク・フィッシュバックは、まだまだこれからの女優さんだろうけど、素晴らしい存在感でした。

映画館で新作洋画が観られないこの時期、配信サービスでスケールの大きな映画が観られるのはとても嬉しいです。

ウィルスもドラッグも人にとっての脅威だけど、少なくてもドラッグは自分の意思でノーと言える代物ですからね。危険なモノには手を出さない、その揺るぎない決意は必要です。

スカッとしたい方、少しハラハラドキドキしたい方、正義の戦いを観たい方にはおススメの作品です。