アクション

日本未公開のリメイク映画「ミス・リベンジ」は痛快なラストだった!ネタバレ感想

U-NEXTでメキシコ映画「MISS BALA 銃弾」のリメイクで、日本未公開映画「ミス・リベンジ」を鑑賞しました。

メキシコ:ティフアナが舞台。オープニングの音楽が軽快で、映画の中で使われている音楽のセレクトも個人的にはかなり好みでしたねぇ。

意表を突く展開はないし、海外の評判もそれほど高くはないけど、気軽に楽しめるアクション映画になっています。

しかし!メキシコでは、今でも買収や賄賂や収賄や、そんなのが当たり前なんでしょうかしらね?だとしたら、貧乏人はいつまでたっても貧乏クジしか回ってこないし、ギャングや政治家は資金と権力にものを言わせ、やりたい放題ってことになっちゃいますよね??

まあ、ある程度は世の中そんなもんかもしれないけど、その格差が犯罪になるわけで、どうにかならないもんか、てなことも思いつつ鑑賞していました。

それでは、日本未公開のリメイク映画「ミス・リベンジ」のざっくりしたあらすじと、核心に触れない程度のネタバレを含む感想を綴ってみたいと思います。

作品の概略

原題:Miss Bala
製作年:2019年
製作国:アメリカ
監督:キャサリン・ハードウィック
脚本:ギャレス・ダンネット=アルコサー

2011年のメキシコ映画「MISS BALA 銃弾」をリメイクし、アメリカで公開された作品。

カルテルのボス:リノを演じていたのは、「二人の女王」でおネエのオペラ歌手:デイヴィッド・リッチオを演じたイスマエル・クルス・コルドバ。

「二人の女王」ではそれほど出番は多くなかったものの、個人的にはキーパーソンとして映画を鑑賞していました。

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主役のグロリアを演じていたのは、「バーニング・オーシャン」に出演していたジーナ・ロドリゲス。

舞台は、アメリカと国境にあるメキシコのティフアナ。1994年の大統領選に、制度的革命党 (PRI) から立候補したルイス・ドナルド・コロシオが暗殺されたのもティフアナ。

この暗殺事件では、警察や大物政治家、麻薬カルテルが関与していたのでは?という疑いも持たれているが、真相はわかっていません。

映画の中でも、賄賂や癒着が当たり前のように描かれていて、何を信じ、誰に助けを求めたらいいのか、絶望的な気持ちになりますが、そこも見どころのひとつです。

ざっくりあらすじ

メイクアップアーティストのグロリア・フエンテスは、ミスコンに出場する親友スズに協力するためメキシコのティファナを訪れます。

ふたりが地元のクラブに行ったとき、店に突然、武装勢力が押し入り、警察と銃撃戦になり、ふたりは離れ離れになってしまいます。

女子トイレにから侵入した犯人たちを目撃したグロリアは、警察官にその事実を伝えると、パトカーで警察署に行くことになりますが、途中でクラブを襲撃したギャングのメンバーに連れて行かれてしまいます。

親友スズを見つけたかったら自分たちの言うことを聞くようにと、グロリアは、ギャングのボス:リノに協力することを強要されます。

途中、逃げ出したグロリアは、DEA(アメリカ麻薬取締局)に拘束され、リノを捕まえるために協力するよう脅迫されます。

さて、グロリアはどうなるのか?スズは生きているのでしょうか?

感想

画像引用元:IMDb

批評家には、この映画をオリジナルと比較して「当たり障りのないアクションと予測可能なストーリービート」という意見もあるようですが、オリジナルを知らないで今作を鑑賞した限りにおいては、十分に楽しめる作品になっていると思います。

どの世界にも収賄はあるのだろうけど、メキシコに置けるその規模に恐怖すら感じます。

友達を助けて!そのために証言するから!と警察を頼ったのに、警官がパトカーを離れたすきにクラブを襲撃したギャングに捕まっちゃうなんて。怖い・・・

パトカーに乗っていた警官がギャングに買収されてグロリアを差し出したのか、偶然警官がランチを取りに行っている隙を狙ったのかは定かではないけど、個人的には買収されてたんだな、と思いつつ観ていました。

ギャングのボスであるリノは、クラブを襲撃した際に顔を見られたグロリアを捕まえ、スズを見つけてやる代わりに自分たちの仕事を手伝え、と言って共に生活するようになるのですが、リノはグロリアに対して、昔、好きだった女の子に似ているとかで、結構ジェントルマンなんです。

告白するわけじゃないけど、一緒にいる間にリノはグロリアに好意をよせていたんだろうなぁと感じます。

画像引用元:IMDb

途中、DEA(アメリカ麻薬取締局)に協力することにもなるんだけど、グロリアはDEAの「助ける」という言葉を信じて協力するのに、DEAはいとも簡単にその言葉を翻すんですね。

何を信じりゃいいの?

結局は、自力でどうにかしろってことよね?でも、元々はグロリアってロスでメイクアップアーティストをしていただけで、戦うとか駆け引きをするとか、そんなことには慣れていないはず。

だけど、やってのけちゃうのが映画ってもんです。

現実的にそんな展開には無理があるよね、と思っても、映画だからこそ、あり得ない展開も楽しく見られるわけです。

そうしたグロリアの意外な才能?に目をつけていた人もいたりして、それが最後の最後に明らかになります。

グロリアとスズがティフアナで再会したときは、ふたりで踊り出しちゃうほどに明るいシーンだったのが、一転クラブでは壮絶な銃撃戦となり、あの明るい二人の未来は?と暗い気持ちにもなりますが、痛快なラストシーンが待っています。

好きだなぁ、こういう展開。

評論家の感想はイマイチのようですが、個人的にはかなり好きな作品でした。