アクション映画、興奮しますねぇ。大好物です。
「小包」と呼ばれている重要参考人を22マイル護送するために、アメリカ最高機密「オーバーウォッチ」作戦が発動される「マイル22」
穏やかな森の中の一軒家から始まる物語は、その穏やかさを裏切って、終始アクション満載。アドレナリン大放出しているに違いない抜群の見応えでしたね。
いやー、やっぱりアクション系作品は、血の巡りもよくなりそうだし、スカッ!とするし、難しいこと考えなくていいし、娯楽映画としては最高です。
では、あらすじのご紹介と感想を綴ってみたいと思います。あらすじについては「ネタバレ含みます」ので、ご注意くださいね。
運ばれる小包ってのがすごい
22マイルってどのくらいの距離?と思っちゃう日本人の私。正解は、35,4キロメートル。
日本橋から35,4キロメートルの場所は、大体「横浜」「府中」「埼玉の越谷」辺りになるらしいから結構な移動です。
で、アメリカ大使館から22マイル先の移送機待機場所まで「小包」と呼ばれている亡命者を護送するミッション。
ところが!この「小包」ってのがすごい!小包とは言っても、亡命するわけだから人間なんだけど、主役のマーク・ウォールバーグを食っちゃうんじゃないか?と思うほどの、キレッキレのアクション&バキバキのボディ。
ということで、小包演じた「イコ・ウワイス」をご紹介しちゃおうと思います。
キャスト「イコ・ウワイス」にフォーカス
重要参考人リー・ノアを演じたのは、インドネシアの俳優「イコ・ウワイス」スタントマンでもあり、スタントコーディネーターもやってのけちゃう武術家。
「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」にも出演。
DopeRT @stanverrett: Pro tip: don’t get in the ring with action heroes and stunt coordinators. @MarkWahlberg @Iko_Uwais @Mile22Movie #Mile22 #ad pic.twitter.com/qrzU5m8v8m
— Iko Uwais (@iko_uwais) 2018年8月17日
イコ・ウワイスは格闘シーンのコーディネーションも行っていることから、マイル22にはカポエイラ、中国式キックボクシング、カンフー、イコ・ウワイスのトレードマークであるシラットなど何種類ものスタイルの武術が登場しています。
アメリカ人格闘コーディネーション専門家、インドネシア人格闘家、そしてブラジル人やフランス人、ポーランド人格闘家もいた現場はクレイジーな国連みたいな集まりになっていて、みんなが一日中互いを殴り合っていたんですって。
そんな様子からもわかるように、とにかくアクションシーンがド派手。格闘家国連による、殴り合いの毎日から生まれた迫力だったんですね。
重要参考人リー・ノア(イコ・ウワイス)の亡命を阻止するために送り込まれた工作員が、病院ベッドの柵に手錠でつながれたリーに薬物注射での殺害を試みるが・・・
なんと!手錠でつながれているというのに、ものすごい暴れよう。
手は?手は手は?不自由なんですよ!なのに、二人の男を相手に足を自在に使い、結局二人を倒してしまうという凄腕!いや凄脚?の持ち主。
手錠なんかはめないで護送した方がいいんじゃないか?と思っちゃいましたね。
アクション系は大好物なので、たくさんの作品を観てきたけど、何ていうか・・知らなかった俳優のアクションに一目惚れしたのは初体験でございました。キレと速度としなやかな身のこなし、美しい筋肉!どこをとっても完璧。
ネットで調べたらNetflixで「シャドー・オブ・ナイト」という作品に出演しているようなので、観てみようと思います。
あらすじ
史実に基づいたアクション系作品が多かったWバーグタッグでしたが、今回の「マイル22」はピーター・バーグ監督と主役:マーク・ウォールバーグの4作目にして初のオリジナル作品。
世界を揺るがす”危険な物質”が盗まれ、その行方を知る唯一の“重要参考人”を亡命させるために、22マイルの護送チームが組まれミッションを遂行するというすごく単純なストーリー。
護送の途中では、そりゃあそりゃあ邪魔が入るわ、トラブルに見舞われるわ、仲間は殺されちゃうわ、と計画通りに事は運ばないんだけど、移送機待機場所まで何とかたどり着き、無事任務完了!
なんだかアクションはド派手だったけど、ひねりのない終わり方だわ・・と思っていたら、イヤイヤそんなことはございませんでしたね。
最後の最後に「えっ?そうなんだ」という思いもよらない母の思い、復讐が隠れているんです。ここは本当に最後の最後まで想像つきません。
その母の復讐のきっかけになったのが、”危険な物質”を捕獲するための作戦に端を発しているわけね。母の復讐がわかって映画を観ていれば、カメラワークにヒントがありますね。
最後になってから、ああ、あれヒントになってたわね、と感じましたもの。
感想
その1 ネタバレ感想
「ナルシスト」「だたのクソ」「イカレてる」と同僚や部下からは散々な評価のジェームズ・シルバ(マーク・ウォールバーグ)
幼い頃に両親を亡くした過去があり、ずば抜けた頭脳の持ち主であることを作品の中でもフラッシュバック的に描いているんだけど、とにかく癇癪持ち。部下の失態をけちょんけちょんにこき下ろすシーンは、パワハラマックス。
そりゃあ「ただのクソ」と言われても仕方ないか、と。
怒りの沸点が低いから、腕にはめている輪ゴムを「パチンパチン」とはじくことで、感情をコントロールするのが子供の頃からの習慣になっていて、終始パチンパチンと輪ゴムをいじっている。
それが護送のトラブルと重なると、シルバの精神状態がわかるようで、闘争シーンやら仲間の窮地やらがより真に迫ってくる感じ。
重要参考人の亡命を阻止しようとするインドカー側のボスと、護送の途中でにらみ合うシーンでは、仲間が止めるのも無視して面と向かって挑発しに行っちゃうというクレイジーさ。
そこ!やられちゃうでしょっ!
怒りは言葉にしないと収まらないタイプなのね。いるわよ、そーゆーヤツ。どんだけ頭良くても、最低だと思うけどね。
その2 中国資本映画に対する感想
マイル22の製作会社のひとつが、中国資本が入っている「STXエンターテインメント」。最近、ハリウッド映画にも中国資本の影響が強くなってきていることを度々感じます。
「お金はあるところから入ってくる」というのは自然な流れだと思うし、それは仕方のないことだというのもわかっているけど、完全資本主義ではない国が絡むということは、政治的な表現に縛りが出るということになるわけで・・
チラチラとそれを感じると、あ・・残念だな。と思ったりしちゃうわけです。
中国資本をバリバリに感じた作品が

撮影映像にすごく中国を感じた作品が

ハリウッド映画ファンとしては、中国資本が絡んでいても「ハリウッドらしい洋画」が失われないことを祈っています。