Netflixで配信されている、日本では劇場未公開の映画「ライフオブザパーティー」が抜群に面白かったです。
アメリカ人の笑いのツボと日本人のそれとは、微妙に異なると感じているので、基本コメディ作品はあまり観ませんが、そう感じているカテゴリーこそVODの真価が発揮されますね。
面白くなかったら、途中で止めればいいだけですもん。お金を出して映画館へ観に行ってたら、つまらなくても途中退席は勇気がいりますもん。
お金を払って観に行くなら、事前に作品を吟味しますものね。テキトーに選んで、テキトーに観に行くなんてこと、少なくても私はできません。
この映画は、Netflixの新作に入っていたので、なんとなぁーく見始めただけでしたが、ひとりで吹き出しつつ夢中で観ちゃった。そして、見終わったあとは、メリッサ・マッカーシー演じるハートフルで若干KYな人柄が好ましく、ほっこり感で満たされていました。
巷の評価はあまり高くないのですが、個人的には凹んだときに超絶おススメ!なので、ご紹介したいと思います。
あらすじは、ネタバレしていますことをご了承くださいね。
Contents
作品の概略
2018年に公開されたアメリカ合衆国のコメディ映画で、日本国内で劇場公開されなかった作品。主演のメリッサ・マッカーシーの公私ともにパートナーであるベン・ファルコーンが監督を務めています。
主演女優メリッサ・マッカーシー
アメリカのコメディ女優であり、脚本家、プロデューサーでもあり、本作では監督のベン・ファルコーンと共に脚本も手掛けています。
同じ日本未公開映画で私が大好きな「ジェイソン・ステイサム」と共演したコメディスパイ映画「SPY/スパイ」では、女スパイ役を演じています。
レビューを見ると、「ライフオブザパーティー」より「SPY/スパイ」の方が評価が高いんだけど、個人的にはジェイソン・ステイサムの間抜けでドジなスパイ役は見たくなかったのと、「ライフオブザパーティー」の方が笑いのツボがはまったので、私としてはこちら押し!
ざっくりあらすじ
大学生の娘:マディーを大学まで送っていったディアナとダン。娘を見送り、二人になった車中で、ディアナはイタリア旅行の話しをダンに振ると、突然ダンは、好きな人が出来たから離婚してほしいと言い出します。
そこで、ディアナは娘:マディーも現在通っていて、結婚のために中退した大学に復学することにします。
娘のマディーは、母が同じ大学に入ってきて、自分の友人たちと交流することに最初は戸惑うものの、母親との学生生活を楽しむようになり、友人たちからも慕われるようになっていきます。
大学内で皮肉を言われたり、娘の同級生に恋をしたり、若い子たちに交じってパーティに参加したりと、ディアナは大学生活を謳歌。
ところが、大学へ通う資金を出してくれているダンの結婚式を妨害してしまったことで、ダンと再婚相手マーシーの怒りを買い、窮地に。
そこで立ち上がったのが、娘の友人たち。だけど、その計画にも落とし穴がありました。そこをどう乗り切るのか?
日本未公開映画「ライフオブザパーティー」ネタバレあらすじ
その1 ディアナ青天の霹靂
ディアナは結婚以来、料理好きで娘のマディーを溺愛している専業主婦。ある日突然、夫:ダンから好きな人ができたからと、離婚を言い渡され、それはまさに青天の霹靂。
まあああ、ダンったら自分勝手だこと!ですよねぇ。
そこからディアナは人生を振り返り、楽天的な彼女は早速、方向転換。ということは、ダンから告げられた離婚も、まんざら悪いことじゃなかったのかもしれませんよね。
その後の生活はどうするんだろう?なんて、現実的なことを考えてしまいましたが、これはあくまでコメディ映画ですからね。
そこは考えずに楽しむほうがいいかと。
その2 ぽっちゃりおばさんのファッションが微妙
専業主婦だったディアナは、とにかくラブリーなファッションが好みなようで、最初に着ていたのはベビーピンクのハートが付いたトレーナー。
次は、ロイヤルブルーのウサギが描かれたトレーナー。大学に復学することになってテンションマックスで買い物したのは、真っ赤なキラキラが付いたトレーナー。
ぽっちゃりさんだから、ラクチンなトレーナーがお好みのようです。平たく言えばダサいです。
そして、寮に移り住み、しつらえたインテリアがこれまた!ものすごい少女趣味。ここで、今までのディアナのキャラや、いくつになっても夢見る少女から抜けていなかったことがよぉーくわかります。
そして、その寮でのルームメイトが、広場恐怖症と鬱傾向を抱えているリオノア。個性的なキャラのリオノアが、実は最終的にディアナの窮地を救ってくれます。
その3 娘マディーとその友人たちとの交流
浮かれポンチになっているディアナは、娘:マディーの寮に押しかけ、彼女の友人たちと交流しますが、弾丸トークが止まらずみんなを圧倒。
私にも経験ありますが、自分の友達の間に親が入ってくるって、結構ビミョーですよね。
マディーも困り顔。友達も最初はどう対応したらいいか、戸惑っていますが、押しの強いある意味KYなディアナは、マディーにたしなめられつつも学生たちに馴染んで行っちゃうのがすごい!
そしてある日、学生たちが集うパーティーに誘われ
「アレを出して踊るのよ」
「女の子にアレはないわよ」
なんて会話をしつつ喜び勇んでパーティーに参加します。アレに付いては、それぞれの想像力で!
そこで、授業中にもマックスに「おばさん」扱いしてディアナをからかっていた意地悪女子軍団にばったり。散々、皮肉を言われたり、こき下ろされたりしますが、傷つきながらも応戦するディアナ。
そりゃあ、20歳そこそこの女子なんかには負けない人生経験がありますからね。
とは言え、若い女子ばかりの中に放り込まれると、ある種の気後れや劣等感を持つ感覚も私にはすごーく理解できました。
ネタバレあらすじその4 ディアナの新しい恋?
参加したパーティーでマディーのボーイフレンドと一緒にいたジャックと意気投合したディアナは、なんと朝帰り!ジャックと一夜を共にしちゃったんですね。
そして、同じように朝帰りの娘とばったり。そこで、マディーがディアナの行動を疑うと、ディアナはあっさりとジャックとの一夜を告白。
次から次へと飛び出す母親の言葉に、マディーは「ママやったことなんて聞きたくない」と言います。そりゃ当然です。
この世で聞きたくない話しベスト3 を挙げるとしたら、間違いなく「親のメイクラブ」が入ってくるはず。
ディアナは、舞い上がってマディーの気持ちを考えていないように思ったのですが、もしかしてアメリカではフツーのことなのかしら?んなことないわよねぇ
何故か、ジャックは倍以上年上のディアナに夢中。ま・・・若気の至り、ってことかな。
その5 ダンの結婚式をぶち壊す
すっかりマディーの友人と仲良くなったディアナ。ダンの結婚式の当日、ひとりじゃ寂しいだろうからと、彼女たちがディアナを慰めに来ます。
そして、ジャズの会にみんなで出席し、そこで振舞われたのが大麻入りチョコレート。知らずに食べてしまった彼女たちは、気持ちが大きくなってダンの結婚式に向かいます。
「ダンに復縁を申し出てみる」と言っていたディアナが、式場の入り口にあった「ワンランク上の生活を目指す」というダンが書いた言葉を見て豹変。
披露宴会場をこれでもかっ!というレベルに荒らしまくります。
きっと、ディアナはダンの「ワンランク上の生活」という言葉に傷ついたのだろうと思うんですね。
じゃあ、私と一緒だった20年は何だったのだろう・・・と。
その6 ディアナの窮地
ダンの披露宴会場をぶち壊したことで、支援してもらっていた大学の授業費を打ち切られてしまいます。大学を卒業するためには、まだ1万ドル以上必要。さて、どうする?
ディアナは、大学を辞める決心をしますが、そこに待った!をかけたのが、マディーの友人たち。
ひとり参加費20ドルのパーティを開いて、1000人集まれば、2万ドルになるじゃん!という計画でスタートしますが、残念ながら人は全く集まりません。
1000人も人を集めるって、よほどの目玉でもないと無理ですよねぇ。
そこで、考え出した必殺技が、近くでコンサートを開いているクリスティーナ・アギレラがパーティ会場にやってくる!という触れ込みを、8年物こん睡状態の末に奇跡的に回復して大学に通い、フォロワーが300万人もいる友人のTwitterでつぶやくこと。
ウソなんだけど、そのツイートでどんどん人が集まってきます。さて、どうなる?
その7 結末のネタバレ
アギレラは来ないんじゃない?ウソだったのでは?と会場が騒ぎ出し、ウソをついて後ろめたくなったディアナは、本当のことを言って返金すると言い出すんですね。
うんうん、その方がいいよ、と思っていると
会場の入り口に黒塗りのリムジンが止まります。そしてで出てきたのは、コンサートを終えたクリスティーナ・アギレラ。
何故???
実は、ディアナのルームメイト:リオノアが、アギレラの従妹だったため、ディアナたちのウソを見抜き、アギレラに出演をお願いしていた、というオチ。
ま、フツーに考えればあり得ない話だけど、そこは映画ってことでスルーしましょう。広場恐怖症のリオノアが、パーティ会場にフツーに入ってくるのも、あれ?大丈夫ですか?とは思っちゃうけど、そこもスルーしましょう。
だって、クリスティーナ・アギレラのパワフルな歌声が聞けますからね。それでチャラってことで!
無事、ディアナも娘のマディーも卒業できて、めでたし!めでたし!でした。
感想
はっきり言って時には、白けるようなコントもあります。オチがわからず、面白くもなんともない冗談もあります。
それを踏まえても、ディアナの弾丸トークは笑える要素がたっぷりだったし、ぽっちゃりさんて、動いているだけでどこかかわいらしい要素がありますよね。
そこを存分に楽しませてもらえます。
信頼していた夫の青天の霹靂な「好きな人が出来た」という告白を聞いて落ち込むものの、やりたくでもできなかったことに挑戦し、それを謳歌し、目標を達成するまでをユーモアたっぷりに、時々うんうん!と納得できるトークもありつつ見せてくれます。
テーマが「80年代」のパーティでは、その時代を知っているディアナが誰よりも輝いていたし、意地悪女子軍団が精いっぱいの80年代を装ってくるけど、ディアナのパワフルなダンスの前ではそれもかすんじゃう。
ざまー見ろ!って感じ。意地悪女子軍団のコスチュームも、80年代を意識しつつ、微妙にダサくて面白いんですよ。私も80年代を生きていましたから、懐かしさも手伝って拍手モノでしたね。
人は意識が変わると、ファッションまで変わるし、目標ができるとめそめそしていられなくなるし、人を傷つけた人は、必ず罰が当たるし、ということも感じさせてくれます。
ちなみに、ダンと再婚したマーシーは、ディアナが一夜を共にしちゃったジャックの母。ディアナと息子のやらかしたことを知って、そりゃあショックを受けるわけです。
うひひ。
現実的じゃない設定が無きにしも非ずですが、そこはスルーして、すっとぼけディアナの学生生活ストーリーを堪能すべき作品だと思います。
少々、凹んでいてもこの映画を観たら、気分が持ち直すかも?