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ドラマ「グリム」特殊メイクがすごすぎる!ネタバレあらすじ&打ち切り理由

グリムを語る上で絶対に欠かせないのが特殊メイク。その精密さと作り込んだ設定が、まさに大人のための童話と感じて、見終わったとき「グリムロス」に陥ったほどのめり込んだ理由のひとつだと思っています。

毎回登場するヴェッセンの特殊メイクは、「パイレーツ・オブ・カリビアン」や「マトリックス・リローデッド」「スター・トレック」「アベンジャーズ」など、ハリウッドの大作映画を数多く手掛けた才人たちが集結し、手掛けたものです。

毎回どんなヴェッセンがどのような設定で登場するのか楽しみで、時間が経つのも忘れてグリムワールドにのめり込んでいました。

では、グリムシーズン1-5までのあらすじや、特殊メイクで登場する「ヴェッセン」という魔物について、シーズン6のDVDが発売されたものの、打ち切りになってしまった理由などを掘り下げてみたいと思います。

ドラマの概要

グリム兄弟の末裔であるポートランド警察の刑事である「ニック」を中心に、グリム童話をモチーフにしたサスペンス&ホラー作品。

ニックは、普通の人には見えないヴェッセンと呼ばれている魔物たちの正体を見破ることができる。

このヴェッセンと呼ばれている魔物たちの特殊メイクがとにかく圧巻。そして、人間からヴェッセンに変身する様も、見事に自然で完璧! で、ニックは自分の特殊な能力を知ったときから、それを生かして殺人事件を解決していくが、やがて同僚たちに怪しまれるようになり、相棒の「ハンク」にヴェッセンの存在と自分の正体を明かす。

事件を捜査中「ブルットバッド」というヴェッセンであるモンローと出会うが、モンローは善良なブルットバットとして、その知識を惜しみなくニックに披露し、陰からニックを支えてくれる。

ニックの上司である「レナード警部」もヴェッセンで、後にニックの恋人である「ジュリエット」と共に、ヘクセンビーストという魔女「アダリンド」の罠にはまってしまう。

日本版「グリム」公式サイトには、全話の詳しい解説とヴェッセンファイルやモチーフになった童話の解説もありますので、ご興味があれば「海外ドラマ「GRIMM/グリム」」でググってみてね。

掲載画像、ヴェッセンの説明の一部は全てオフィシャルサイトからの引用となります。

シーズン1のあらすじ

ある日、ニックは久しぶりに再会したおばのマリーからマリーが末期がんであること、ニックが「グリム一族」の末裔であることを告げられる。

マリーが乗ってきたトレーラーには魔物を倒すための武器や、グリム一族が魔物たちを退治するための詳細な情報を記したノートなどが仕舞われていた。 シーズン1でニックは、“ブルットバッド”という魔物でありながらシーズンを通してニックを陰で助けてくれるモンローと知りあう。

ヴェッセンファイル

第1話 ブルッドバット

狼型のヴェッセン。「赤ずきん」に出てくる“大きくて悪い狼”が基本キャラクター。群れで行動すると暴力的になり、赤い色に強く反応する。嗅覚とパワーに優れている。 ニックの陰の相棒「モンロー」は善良なブルットバット。

モンローは、『食餌療法、サプリメント、エクササイズ』などの矯正によって本能を抑え、人間社会に溶け込む努力をしている。 ちょっとお茶目でユーモアもありながら、知識も豊富で、時にニックと共に戦い、時にニックを励まし助けてくれるモンローは、個人的にグリムのキャスト中で大好きな人物。

でも、他のブルットバッドと戦わなければならない時などは、DNAには抗えずパワフルな戦いをする。

モチーフとなった童話 「赤ずきん」
~狼は思いました。“なんておいしそうな子だ”と~

第2話 イェガーバー

熊型のヴェッセン。「イェーガーバー」はドイツ語の「狩人」と「熊」を合わせた造語。 成人の儀式として“ローハッツ”と呼ばれる狩りをし、獲物の内臓を鉤爪の武器で取り出す。サスペンスホラーなので、ちょっとグロい場面があるのもグリムの特徴。

基本、ホラー映画は苦手な私ですが、グリムはそれを越えて楽しめる作品と思っている。 セレブ一家のイェーガーバーである息子が、成人の儀式を遂行しようと企て、それが誘拐殺人事件へと発展していく。

モチーフとなった童話 「三匹のくま」
~中をのぞくとだれもいないので、少女は掛け金を外した~

シーズン2のあらすじ

死んだと思っていた母のケリーによって、ヴェッセンに襲われていたニックは窮地を救われる。母は18年間ひとりで夫を死に至らしめた犯人を追っていた。 シーズン2からニックの母親が登場するが、彼女がものすごく強くてカッコイイ!

ある殺人事件の現場でヴェッセンの関与を察知したニックは、現場写真をケリーに見せる。 すると、母はそのヴェッセンは“王家” が送り込んできた刺客であり、王家の狙いは、叔母のマリーから託された謎の鍵だという。

この謎の鍵というのが、シリーズを通して物語のそれこそ「鍵」になっていく。 ニックは、恋人のジュリエットにグリムやヴェッセンについて語る決心をした中、魔女であるアダリンドの呪いによってジュリエットは突然意識を失って倒れてしまう。 呪いによって眠り続けるジュリエット。ここは「眠りの森の美女」を想像させる。

ヴェッセンファイル

第19話 グリューエンフォルク

“発光する”と“人々”の造語で、爬虫類に似た人型ヴェッセン。トカゲの皮のような皮膚をしている。皮膚には生物発光の元となる酵素が含まれており全身が青く光る。

その皮膚にたいへんな価値があるので、ヴェッセンのコレクターが蒐集している。 地球上で最も美しい生物とされ、ヴェッセンたちの子供時代には「もしも野性のグリューエンフォルクを見たら幸せになる」と信じられていた。

ヴェッセンには、それぞれに特殊能力があり、その緻密な設定もこのドラマに心惹かれる一因。 グリューエンフォルクの妊婦は、牛の卵巣を食べるという設定になっていて、19話では次々と牛が襲われるという事件が起こり、ニックがそれを捜索しているうちにグリューエンフォルクの妊婦と出会うことになる。

モチーフとなった童話 「ピノキオの冒険」
~ 木の操り人形を作ろうと考えたのさ。踊って 身をかわし 宙返りもできる人形を ~

第21話 クラシェイ・モーテル

“吐き出す”と“死”の造語でフグ型のヴェッセン。 丸い頭からたくさんのトゲが突き出していて、頬をふくらまし緑色の液体毒(テトロドトキシン)を吹きかけることができる。

緑色の粘液を吹きかけられた相手は、仮死状態となってしまう猛毒で、これによりニックが窮地に・・・

モチーフとなった童話 「死神ゲーデ」
~ハットと黒衣でキメたパパ・ゲーデ 宮殿から戻ったら晩餐の始まりだ!~

シーズン3のあらすじ

“クラシェイ・モーテル”に毒液を吹きかけられたことによって仮死状態になり、棺桶に入れられてしまったニック、どうなってしまうのか?

クラシェイ・モーテルの毒は、仮死状態になった後、凶暴化したゾンビのようになってしまうが、「グリム」の力を持つニックには「副作用」が起きて、刑事の職務に支障をきたすようになる。 ここでニックはどうなっちゃうの?と、ハラハラするわけだ!

レナード警部を誘惑し、彼の子供を妊娠したアダリンドは、王家の血を引く子供を宿したことを武器に、ニックによって奪われた魔女「ヘクセンビースト」の力を取り戻そうとする。 後に、アダリンドとレナード警部の間の子供は、予想以上に大きな役割を果たすことになっていく。

注目ポイント

シーズン3から登場したもう一人のグリムことトラブルを演じるジャクリーン・トボーニ。 本作の製作総指揮・脚本家のジム・カウフが、脚本執筆に関する講師としてミシガン大学を訪れたとき、その講義に参加していた生徒のひとりがジャクリーン・トボーニだった。

講義の一環で台本読みをしたところ、彼女の演技力とその存在感に圧倒され、トラブル役はジャクリーン・トボーニに即決したという。 という逸話を持つトラブル役のジャクリーン・トボーニ。ピッカピカに光っています。

アクションもさりげない動作もとにかくカッコイイ!まさに女グリム! シリーズ3からトラブルが参加することによって、物語に華が添えられた感じ。ご注目!

ヴェッセンファイル

第6話 クランプス

クランプスの名前の由来は爪を意味する古いドイツ語。 サンタクロースのコスチュームを着ているが、大きな巻角を持ち、赤く長い二股になった舌がある恐ろしい面構え。

ティーンエイジャーの少年少女を襲って袋に詰め込み、森の中の気に吊るしておき、やがて食べてしまう。ニックが森を探し当てたとき、高い木からたくさんの子供が入っている袋が吊るされていた。

モチーフとなった童話 「もみの木」 ~おお モミの木よ その枝の なんと力強いことか~

シーズン4のあらすじ

シーズン3で、ジュリエットの姿に変身したアダリンドとベッドを共にしたことによってグリムの能力を奪われたニックは、ヴェッセンが関わる犯罪捜査も支障が出てくるものの、もう一人のグリム「トラブル(ジャクリーン・トボーニ)」との出会いが、ニックに大きな影響を与える。

トラブルにヴェッセン関係の捜査の協力してもらうことになるが、まだ一人前のグリムだとはいえないうえに警察関係者ではないトラブルを巻き込むことにニックは躊躇する。

2人の間には兄と妹の間の愛情にも似た師弟関係がうまれていく。 そんなニックを見て、モンローとロザリーは何とかしてニックがグリムとしての力を取り戻せるよう薬の調合に取り組む一方、レナード警部との間に生まれた娘ダイアナは王家にさらわれたと思い込んでいるアダリンドはウィーンに乗り込んでいく。

ヴェッセンファイル

第13話 エクスカンデスコ

ラテン語で“怒りの炎”または“激しく燃え盛るもの”という意味。不死鳥の基になったと言われる魔物。 全身が高熱の炎をまとった姿となるヴェッセン。

皮膚でリンを生成し酸素に触れさせて自在に発火させ、放火を引き起こす上に、近寄れないので攻撃ができない。 というように、高熱の炎をまとう姿になる過程の説明までちゃんと設定してあるところがすごい。

しかも、エクスカンデスコを倒す方法までが、素人の私なら納得できるストーリーになっているところもまたすごい。

モチーフとなった童話 「イギリス詩人とスコットランド批評家」 ~炎をまとい 絶命する 不死鳥のまばゆさよ~

シーズン5のあらすじ

ニックの母親が殺されたり、ジュリエットがネクソンビーストという魔女になってしまったり、敵だった仇リンドがニックの子を産んだりといろいろあるシーズン5。

ジュリエットの仕業により、ニックのおばが残した貴重な資料が置いてあるキャンピングカーも燃やされてしまう。

力を持った黒いヴェッセン集団が、彼らの文化や伝統、儀式などを復活させ、世界を乗っ取ることを画策し、敵であるグリムや、グリムに協力する一部のヴェッセンたちを倒そうと目論み、その黒いヴェッセン集団との戦いが白熱してくる。

ァイナルシーズン

ファイナルシーズンでは、シーズン2のあらすじ説明で「この謎の鍵というのが、シリーズを通して物語のそれこそ「鍵」になっていく。」と書いたように鍵によって見つけた魔法の棒の秘密が明かされます。

シーズン6は13話で終了で終了してしまいますが、イヴという魔女になってしまったジュリエットはどうなる? アダリンドが生んだ二人の子供の運命は?

最終章に向かって、それぞれの人生やいかに?

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打ち切りの真相は?

海外ドラマが突然打ち切りになる理由には、予算と視聴率のバランスや、キャストの降板、放送のスケジュール、そして放送局の経営上の都合などがあります。

グリムは常に暴力的であり残虐性も高いことから決して万人受けするドラマではありません。このあたりを不快と感じる方もいるでしょうし、視聴率と放送できる残虐性とのバランスをとる必要もあるだろうと思います。

このようなことが視聴率に影響がでたとも言えるでしょう。 シーズン5までみた中で、シーズン3はちょっと中だるみかなとも思ったし、どんどん話が飛躍していくような傾向も感じたので、もっと見たいなという思いを残して終わった方が、ドラマとしては成功なのかもとも思います。

打ち切りは非常に残念だけど、またシーズン1から見てみるのも違う角度からグリムを楽しめるかも!と思ったりもしています。

意地になって書き上げた個人的感想

グリムについて5300文字以上もの長い記事を書いてしまいました。この熱量はどこから来たものか?自分で考えてしまいましたよ!

後半は多分、せっかく書き始めたのだから完成させなくちゃという意地。 グリムはアメリカで2011年にスタートした作品なので、別に新しいわけでもなく、いろいろなサイトで紹介もされています。

なのに、どうして書きたかったのか?というと、自分が始めて見ときに興奮するほど面白いと感じたので、まだ観ていない人に向けてこの面白さをどうしても語りたくなっちゃったんですね。

長くなりましたが、最後まで読んでくださってありがとうございました!

ドラマ「グリム」シーズン6でついに完結!気持ちのいい最後だったネタバレ感想大好きだった海外ドラマ「グリム」がついにシーズン6で完結しました。気持ちのいい最後だったので、非常に満足でした。ある意味ネタ切れにもなっていただろうし、ファイナルまで観ると、これはここで終わってよかったんだ、という感想を持ちます。...