Netflixオリジナルのサスペンス映画「誘惑は死の香り」を鑑賞しました。
原題は「Fatal Affair」は、日本語にすると「致命的な出来事」「致命的事件」になるでしょうか。
20年ぶりに再会した同窓生は、致命的な相手だったんです。そいつに出会わなければ平和な生活が続いたのに、たくさんの恐怖を運んできます。
例え旧知の仲であろうと、空白の時間があってそれをよく知らない時は、もはや赤の他人?違うか、見ず知らずの人と同じと肝に銘じましょう。
火曜サスペンス劇場のような展開ですが、舞台はサンフランシスコ。主役のエリーが引っ越した家は、海の真ん前に佇む豪邸という環境なので、そこも含めて楽しめます。
それでは、サスペンスなので核心に触れず感想を綴ってみたいと思いますが、感想にはネタバレも含まれますことをご了承くださいませね。
作品概略
原題:Fatal Affair
製作年:2020年
製作国:アメリカ
キャスト:ニア・ロング、オマー・エップス、スティーヴン・ビショップ
監督:ピーター・サリバン
脚本:ピーター・サリバン他
ざっくりあらすじ
夫と娘がいる弁護士のエリーは、仕事の席で大学時代の友人デイビッドと再会。
食事に誘われてエリーの友人コートニーと3人で行く予定だったものの、コートニーに急用が入り、二人だけになった。
その夜からデイビッドは恐ろしいストーカーとなり、エリーは家族も巻き込んで恐ろしい経験をする。
感想
海外の作品は、いつも「IMDb」をチェックするんだけど、そのレビューが散々な結果で、ちょっと気の毒になったほどでした。
監督は同じくNetflixのオリジナル映画「Secret Obsession/密かな企み」でも監督を務めたピーター・サリバン。こっちの作品もあまり評判はよろしくないんだけど、ちょっと似てるかも。
どちらもサスペンス作品ですが、映画と同じクオリティを求めるとがっかりするかもしれないけど、日本の火曜サスペンス劇場アメリカ版として観れば、それなりに楽しく鑑賞できます。
サスペンスなので、核心には触れず感想を綴りますが、ネタバレも含まれますことをご了承くださいませね。
元同級生はターゲット
学生時代の同窓会とかクラス会での再会が、不倫関係になっていくカップルが多いんですって。
全く知らない人じゃないし、昔話に花が咲いて、若かったころの自分に戻った高揚感から親近感、そして恋愛感情に発展しちゃうのでしょうかね。
わからなくはないけど、実はそんなに安心もしてられないよと感じるのが、エリーとデイビッドの関係。
エリーも最初は、デイビッドとの再会に懐かしさと親しみを感じています。
3人で食事に行く予定だったのが2人になり、クラブではいいムードで踊り、ふたりの間に友情以上の感情が芽生えるわけです。
それって好きとか嫌いとか、そんな心から湧き出る感情ではなくて、マッチに火をつけるかのような、ちょっとしたきっかけに過ぎないんですよ。
マッチが湿っていたら火は点かないし、風が吹けば消えてしまうしね。
だけど、エリーは既の所で思いとどまり、えーーーーそりゃあないよぉーと未練たっぷりな様子のデイビッドを振り切って家に帰ります。
ドラマとしてはデイビッドと関係を持とうが止めようが、きっと同じ結果になっただろうけど、婚姻関係にある中で肉体関係を伴った他の異性との関係は危険がいっぱいですからね。
例え夫や妻がもう好きじゃなかったとしても、そういう関係に足を踏み入れるのなら、相当の覚悟が必要です。
思い出した!イギリスの「女医フォスター」を是非、見てください。これがホラーかと思うほど、恐ろしいから。

終わっていなかった
エリーにしてみれば、既の所で踏みとどまり、帰宅後に夫の寝顔を見てホッとしてたけど、デイビッドのストーカー行為はどんどんエスカレートしていきます。
海辺の家に引っ越した新しいエリーの家に、友人のコートニーが遊びに来ることになっていて、玄関に迎えに出ると伴ってきたのはなんとデイビッド。
コートニーは新しい彼だと言って、デイビッドをエリー夫妻に紹介します。
デイビッドは、エリーの家に乗り込むためにコートニーをターゲットにしたんだろうけど、そんなに都合よく相手が自分を好きになってくれるものかしら?とは思いますよね。
ま、ドラマだからね。
コートニーは、もうデイビッドにぞっこんなんですよ。ハンサムだしスマートだしと言うんだけど、アメリカ人が思うハンサムなアメリカ人と私が思うハンサムなアメリカ人に大きな隔たりがあるようです。
話しはちょっと逸れるけど、最近黒人で素晴らしくハンサムだと思ったのがNetflixドラマ「WHAT / IF 選択の連鎖」に出演していて、カルバン・クラインのモデルでもあったキース・パワーズさん。

デイビッドを演じたオマー・エップスは40代なので、世代が違うけどね。同世代なら「ワイスピ/スーパー・コンボ」で悪役を演じたイドリス・エルバかな。
どうですかね?

でね、クソ男なデイビッドはエリーにクラブで誘惑されて以来、ずっと関係を迫られてるとコートニーに吹き込むんですよ。
コートニーは、デイビッドにぞっこんだから彼の話を信じるわけで、エリーとの友情はあっけなく木っ端みじん。女同士のあるあるとも言えるでしょうか。
エスカレートするデイビッド
エリーは曖昧な態度でいたわけじゃなく、きっぱりと関係を断っているにも関わらず、デイビッドのストーカー行為はエスカレートしていきます。
私は、ストーカー行為を受けたことはないけど、見ているとゾゾっとしてきます。
勘違いも甚だしいわけですよ。でも、ストーカーはそんなこと意に介さないから恐ろしい。
デイビッドの元妻は、何者かに殺されちゃって犯人はまだ捕まっていません。エリーはそれがデイビッドの仕業に違いないと気づくんですね。
それで彼が留守にしたことを確認して、部屋に入ろうとするんだけど、その方法がまたあり得ない。
マンションのコンシェルジュに「彼の部屋に忘れ物をしちゃったからカギを貸してもらえないかしら?」って、そんなことで貸してもらえると思います???
絶対、無理だと思うのよ。ここは、もっと違う方法を取ってほしかったかな。
何故、評価が低いのか?
ちょいちょいごり押し的な設定があって、そりゃあ無理だろ、と冷静になっちゃったりするし、きっと次はこうするかなとデイビッドの行動が見えるところかしらね。
先が見えるような演出をわざとしているのかもしれないけど、次がわかるとサスペンスとしては若干白けたりもするじゃないですか。
そんなことから評価が低かったのでしょうかしらね。
でも、私は火曜サスペンス劇場が大好きだったし、サクッと家のテレビで見られる2時間ドラマ的な作品だと思えば、面白く鑑賞できる作品だと思います。
まとめ
Netflixって、確かひとつのデバイスで観るなら月額1,000円以下だったはず。
1週間に1本しか観なくても1回200円ちょっとですからね。好きな時間に観られてCMもなく、もし面白くないと思ったら止めてしまえばいいんですもん。
こんな便利なサービスができるだなんて、子どもの頃には想像もしませんでしたね。
少なくても私は眠くならずに観ていたし、残酷なシーンもないので、ストーキングされた辛い経験をしていない女性にはおススメです。