サスペンス

「ボーダーライン ソルジャーズデイ」半端ない緊張感!キャストとネタバレ感想

メキシコ麻薬カルテルがベースになったストーリーの「ボーダーライン」シリーズ2作目「ソルジャーズ・デイ」を観てきましたが、ナイトショーだったこともあるかと思うけど、女性は私ひとり。

やっぱり、麻薬カルテルの戦争的映画は女性向きじゃないよねぇ。

ということは、ここに書いても興味を持ってくれる方は少ないのかな、と思いつつ、やっぱり書いちゃう。

だって、半端ない緊張感ですごく面白かったもん。

主人公のアレハンドロが、私にはどうしても古谷一行さんに見えちゃったんだけどねぇ。似てないかしら?

ではでは、「ボーダーライン ソルジャーズ・デイ」のあらすじや感想をご紹介したいと思いますが、ネタバレ含みますことをご了承くださいませね。

あらすじ

アメリカとメキシコの国境地帯で繰り広げられる麻薬戦争を描いて、アカデミー賞3部門にノミネートされた「ボーダーライン」の続編。

アメリカ国内で市民15人が命を失う自爆テロ事件が発生。メキシコ経由で不法入国した者が犯人では?との疑いがあり、CIA特別捜査官マットは政府から、国境地帯で密入国ビジネスを仕切る麻薬カルテルを混乱に陥れる任務を命じられる。

捜査官のマットは、カルテルに家族を殺された過去を持つ暗殺者アレハンドロに協力を依頼し、麻薬王の娘イサベルを誘拐する。

それによって、メキシコ国境地帯で密入国ビジネスを仕切る麻薬カルテル同士の争いへと発展させる任務を極秘裏に遂行しようとするが、イサベルとアレハンドロの身に予期せぬ出来事が起こり、想定外の事態へと。

アレハンドロの家族を殺したのは、イサベルの父である麻薬王の手下。アレハドロもイサベルもそれを知ってはいたが、共に国境を目指す道中で絆が芽生えていく。

しかし、国境へと向かう斡旋業者が用意したバスの中でトラブルに合い、引き離されてしまう。

アレハンドロは身元がバレて・・ イサベルは密入国斡旋業者の手に・・ 二人はどうなってしまうのか?

キャスト

謎の暗殺者 アレハンドロ

画像右がアレハンドロ。1967年、プエルトリコ生まれ、ペンシルバニア育ちのBENICIO DEL TORO(ベニチオ・デル・トロ)が演じています。

「007 消されたライセンス」の殺し屋役で映画デビューしたというから、生粋の殺し屋役俳優なのね。

その後、『ユージュアル・サスペクツ』(96)、『バスキア』(96)などで注目を浴びる。スティーヴン・ソダーバーグ監督の「トラフィック」でアカデミー賞®助演男優賞を受賞。

最近の作品では「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」など大作に出演。

とにかく、若い頃から殺し屋役、もしくは悪役が多いのは、この渋い容貌によるものよね。

作品の中でもあまり話さないし、会話は必要最小限だけど、目で語る!っていうのかしら。渋い男は、多くを語らない!って感じ。

シリーズ1作目から家族を殺された過去を持つことから、非情な殺し屋として容赦ないんだけど、シリーズ2作目では誘拐した麻薬王の娘に一抹の情を目の演技から感じる。

CIA特別捜査官 マット・グレイヴァー

上の画像の左がマット。JOSH BROLIN(ジョシュ・ブローリン)1968年、ロサンゼルス出身。父親は俳優のジェームズ・ブローリン。スティーヴン・スピルバーグ「グーニーズ」で映画デビュー。

ポール・トーマス・アンダーソン監督「インヒアレント・ヴァイス」で放送映画批評家協会賞助演男優賞にノミネート。高い演技力に定評がある。

出演作は多く「ウォール・ストリート」「オンリー・ザ・ブレイブ」にも出演。そう言えば、オンリー・ザ・ブレイブの隊長は、この人だった!

アレハンドロとは旧知の中で、信頼を置いている。作戦遂行の中で、状況が変化し、依頼してきた政府から作戦を中止し、逃亡中のアレハンドロと誘拐したイサベル殺害の命令が下るも、マットの判断で回避するのね。

マットにアレハンドロは殺害できっこない!と思える信頼関係が、シリーズ1と2の両方を観ているとわかるのよ。

ただ、マットは政府から下された命令の前で、悩みはするわけで、それをどう対処するのか?ってのも見どころね。

麻薬王の娘 イサベル・レイエス

ISABELA MONER(イザベラ・モナー)2001年、クリーブランド出身。10歳の時にミュージカル「エビータ」でブロードウェイデビュー。「トランスフォーマー/最後の騎士王」では、トランスフォーマー達と暮らす少女イザベラ役。

とにかくかわいい!役柄は16歳の高校生。さすが麻薬王の娘!と思わせられる、校内での喧嘩シーンで登場。

校長に呼び出されてお説教をされるも、どうせ退学にはならない!と知っていて、態度がでかいのがムカつくが、そこは育った環境によるものよねぇ。

誘拐されても肝っ玉が据わっているし、観察眼が鋭い面もあってアレハンドロの真の姿を知っていた。

普通の高校生じゃ絶対に体験しないような過酷な誘拐生活を過ごすも、くじけない姿はさすが!なんだけど、アレハンドロと引き離されてから様子がいっぺん。

イサベルが最後どうなったか?までは描かれていなくて、その部分も次回作に続くのかしら・・・と期待大。

カルテル少年団一員 ミゲル・エルナンデス

ELIJHA RODRIGUEZ(イライジャ・ロドリゲス)新人のようで、詳細な情報がなかったんだけど、彼はこの映画のある意味、キーパーソンでもあったと思うの。

従妹のヘクターに誘われて、普通の中学生だったミゲルは、カルテルの世界に踏み入れ、次第にはまっていく。

その中で、アレハンドロに出会い、ラストシーンではミゲルの変貌した姿が・・・

恐ろしい麻薬戦争の物語

ボーダーライン:ソルジャーズデイは、国境麻薬戦争とアメリカ外交政策の闇の奥に立ち入った二人のアンチヒーローの、現代の社会問題に通ずる強烈なアクション・スリラーである。

オフィシャルサイトから抜粋

そうなのよ!シリーズ1も2も国境麻薬戦争がキーなのね。

シリーズ1作目では、エミリー・ブラント演じるケイトというFBI捜査官が、麻薬カルテル摘発の特別チームに参加して、マックスとアレハンドロの違法捜査に巻き込まれていくというストーリー。

でも、ケイトは、特別チームが遂行する作戦が危険極まりないグレーゾーンであることに戸惑い、アレハンドロに反抗もして、自分がやっていることは正義なのか?という疑問にさいなまれるわけ。

麻薬カルテルは撲滅したい、だけどそのための作戦が猛烈にエグイ。任務と正義のはざまで揺れる、まっとうな精神を持つ女性として描かれていたと思うのよ。

今回は、テロが発端となり、麻薬戦争を故意に仕掛ける作戦だから、主旨は違えど、どちらにもメキシコを舞台とした「麻薬」がキーになっている。

半端ない緊張感が続くという感想

イタリア人監督ステファノ・ソッリマの言葉

「犯罪行為と法の執行は、時に紙一重なもの。それこそが僕がこれまで探求してきたテーマだ。だからこのテーマを再びより深く考える機会をもらって、とても興奮したよ。

テイラー・シェリダン(脚本)とドゥニ・ヴィルヌーヴ(シリーズ1作目の監督)が作り上げた『ボーダーライン』の力強いキャラクターたちは、僕が関心を持っている法と秩序のグレーゾーンについて、とても知的なエンターテインメント作品を作るチャンスを与えてくれた」。

オフィシャルサイトから抜粋

とありまして、そうそう!まさに法と秩序のグレーゾーンに突入した映画。こんなこと、ホントにあるの?と思いつつ、平和に暮らしているフツーの日本人の私には、計り知れないいろんなことが世の中では実際におこっているんだろうな・・ とも思った。

島国である日本は、今のアメリカのように大挙して押し寄せている入国希望者に対処することはないけど、視察ヘリコプターが頭上を飛ぶ中、不法入国者たちが国境を超える緊迫感は半端ないって!

メキシコ警察が特別捜査チームを先導して国境を超える様子、雑然とした不法入国者が集まるメキシコ側のポイント等、緊張感半端ない映像が続くのもこの映画の魅力かもしれない。

後半では、死の淵から壮絶な蘇りを果たすんだけど、その後の登場シーンが見どころ!!あ・・これは次回作もあるな、と思わせる粋な終わり方をするからこうご期待。