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映画「アリー・スター誕生」レディガガ主演!栄光と転落ネタバレ感想

ボヘミアン・ラプソディがロングランの大成功をおさめ、世の中に大きな影響を与えたが、レディ・ガガ主演の「アリー・スター誕生」も音楽が主役のような作品。

ただ、フレディやクィーンの軌跡を描いた「ボヘミアン・ラプソディ」とは大きく違うところは、「アリー・スター誕生」はレディ・ガガのストーリーではなく、ストーリーの主役が歌手のレディ・ガガである、というところです。

アリーをスターにしたブラッドリー・クーパー演じるロック歌手:ジャックとのライブ映像や、デュエットなどの音楽シーンは多いけど、2人の関係性の変化、やそれに伴う2人の心情、栄光や転落を音楽を背景にして感じる作品かな、と感じました。

ガガとブラッドリーのデュエット曲が米グラミー賞にノミネートされるなど、すでに大旋風を起こしている作品について感想を書いてみたいと思います。

感想にはネタバレ含むので、これから詳しい内容を知らずに観たい方はご注意くださいね。

作品の概略

リメイク4作目の作品となり、1作目は1937年のハリウッドの栄光と悲劇を描いた「スタア誕生」1作目は、歌手ではなくハリウッドスターに憧れていたという設定。

2作目は、1954年ジュディ・ガーランド、ジェームズ・メイソン主演で、ミュージカルとして映画化。

3作目は、1976年バーブラ・ストライサンド、クリス・クリストファーソン主演で、舞台が映画界から音楽界に変えられ、登場人物の名前も変更されている。

そして、4作目が今回のレディガガ主演、ブラッドリー・クーパー主演・監督・脚本・製作の「アリー・スター誕生」

あらすじ

レストランでウエイトレスとして仕事をしつつ、ドラァグクイーンのショーバーで歌っているアリー。

ある日、ロックスターであるジャックが店にふらりとやってきて、アリーの歌に惚れ込み、スカウトして自分のライブに出演させたことがきっかけとなり、アリーはスターへの階段を上っていく。

アリーとジャックは、公私ともに信頼しあい関係を深めていくが・・・

キャスト

アリー:レディ・ガガ

レディ・ガガを描いた作品ではないけど、これはレディ・ガガが演じなかったら、誰に演じられただろう?と思うほどのはまり役だと思いました。

レディ・ガガ自身もデビュー前には、下積み時代があり、ガガ自身とオーバーラップします。

アーティストとしてのガガは、いつも意表を突くファッションでファンを楽しませてくれるが、作品中のアリーは実にナチュラル。

ジャック:ブラッドリー・クーパー

2011年に米誌「ピープル」が選ぶ「最もセクシーな男性」に選ばれたこともあるブラッドリー・クーパーが、抜群にセクシー!

インスタグラムを見ても、どの写真もTheオトコのセクシーオーラが溢れちゃってます。

作品の中でジャックは、アルコール依存症に苦しむロック・スターですが、ブラッドリー自身もかつてアルコールとドラッグに手を染めた時期があったとか。

だからこそ、見ている人が胸が苦しくなるほどの、切なさややるせなさを感じるのかもしれないですね。

ブラッドリー・クーパーは、この作品で主演・監督・脚本・製作を務めています。

2019年3月に日本で公開された、クリント・イーストウッド監督の実話作品「運び屋」にも出演。

映画「運び屋」を観た感想&実話との違いをネタバレ!アールはラブリーなじーさんだった実際に麻薬の運び屋をしていたレオ・シャープの話を基に作られた映画「運び屋」いい意味で期待を裏切る女好きな肝っ玉じーさんの話しでした。えっ?!そんなセリフ、絶対NGでしょ?と思うのに、運び屋の通称タタは憎めない存在でしたね。...

感想

ネタバレ含む感想となりますので、ご注意くださいね。

とにかくブラッドリー・クーパーが、抜群にセクシー!で、歌も声もべらぼうに素敵。自分の気持ちを多く語るわけじゃないのに、豊かな表情から様々な気持ちが感じ取れて、挫折していくロックスターの悲哀と苦悩が全身からにじみ出ていました。

オフィシャルサイトにあるコメントや感想には、号泣とか、涙が止まらないと書いてあるけど、個人的には二人の関係性の変化や気持ちを思うと切なくて苦しくて、じんわりと涙が溢れてきちゃう感じだったかな。

アルコール漬けでライブをこなしてジャックが、アリーをスカウトし、共にステージに立つことで生気を取り戻していくが、やがてアリーはジャックのヘルプが必要ないほどのスターになっていくんですね。

敏腕マネージャーによって、アリーはスターという商品に仕立て上げられていくけど、アリーは「商品」という枠の中にきちんと入れられることに反発します。

きっとこれは、実際に売れっ子になっていくアーティストたちが、誰でもぶつかる壁なのかもしれないなぁと思って観ていました。

アリーの栄光の裏で、ジャックは更にアルコールとドラッグにのめり込み、ステージにも立てないほどの状態になり、あるアリーにとって大切な日にジャックは大失態をやらかしちゃう。

でも、そんなジャックに対して、罵倒するでもなく、冷ややかな対応をするわけでもなく、アリーは限りなく優しくて・・だからこそ、ジャックにしてみたら、それは罵倒されるよりも辛いことかもな・・と。

アルコールやドラッグに溺れても、決して暴力をふるったりはせず、静かにじわじわと進むジャックの壊れっぷりがものすごく悲しいのよ。

結婚して夫婦になった二人だったが、スターへの階段を上っていく妻と、スターから転落していく夫との明暗がすごく切なくてねぇ。

成功へと導いてくれたジャックにアリーは感謝もしているし、見捨てることはできないけど、彼に振り回されることにうんざりもしていて、ジャックもそれを感じ取っているんです。

ジャックは、異母兄弟の兄との確執も抱えていて、それに縛られて心が自由になり切れずにいます。繊細だからこそ素敵な曲が生まれてくるわけだが、そんな環境に置かれたジャックが最後に下す結論があまりに悲しい。

ストーリーはすごくシンプルだし、奇想天外なアクシデントもないし、びっくりするような演出もありません。だからこそ、ガガやブラッドリーの演技や歌によって素晴らしい仕上がりになったのだ!と思いました。

ガガのパワフルな歌声、それに重なるブラッドリーの歌声、デュエット曲がグラミー賞にノミネートされたことも大いに納得。歌も演技もストリーも全部楽しめる作品でした。

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レディー・ガガとデュエットした主題歌が米グラミー賞にノミネート!

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